【エディージャパン検証】豪州を追い詰めながらも勝利を逃した──ジャパンに足りなかった「あと一歩」とは?

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 届かなかったあと一歩は、まず、相手陣深くでのラインアウトでミスが出たこと。ジャパンの2本のトライはいずれもラインアウト起点であり、確実に取った上でもう一つ「決めムーブ」を見せて欲しかった。もう一つは、一頃に比べ減ってはいるものの、まだノックフォワードが度々観られること。雨天での試合でスリッピーな環境ではあったものの、せっかくの攻撃の流れが断ち切られた場面が目についた。いずれも今後の継続課題として、修正策を講じ、練習に励んでいただきたい。また、BKが素早くワイドに展開してのスピード勝負が観られなかった点も不満だ。相手をもう少し振り回してスタミナを奪うことができていれば、勝敗の結果が逆になったかもしれない。

 以前からの課題ということでいうと、ハイボール処理についてもまだ不安が残る。この試合では相手SHがコンテストキックを蹴ると予想される状況では、身長があり、フィジカルも強いナンバーエイト、リーチ・マイケルがキック処理に回っていたが、キャッチに正確性を欠いていたし、リーチの代わりにディフェンスラインに入るべき選手との連携ミスで穴が空いてしまう場面も散見された。修正にはまだまだ時間が必要だろう。

 個人的に最も目立った選手はHO江良颯。ルーズボールにいち早く反応して確保する場面が何度も見られたし、タックル回数も多かった。後半には115kgの巨漢、ロバートソンに強烈なタックルを見舞ってダメージを与え、退場に追い込んでしまった。フィールドプレー、スクラムは素晴らしいのだから、ラインアウトのスローの精度をもう少し上げて欲しい。

 ジャパンは11月2日には世界ランク1位の南アフリカと、11月8日には同3位のアイルランドと対戦する。オーストラリア代表との試合の惜敗がまぐれではないことを証明するような熱戦を期待したいし、その後に続くランキングが接近しているウエールズ、ジョージアにはぜひ勝っていただきたいものだ。





[文:江良与一]

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