【エディージャパン検証】隙のない展開でトンガに大勝も、力負けした局面が残した課題

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 ただし、「決めムーブ」が見られなかったことに少々不満を覚えた。トンガの動きが鈍く、「決めムーブ」を使うまでもなく得点できていたということもあるが、こうした精神的に余裕のある場面でこそ何か一つ「予行演習」を行ってみても良かったのではないか。

 セットプレーに目を転じると、スクラムは125kgと151kgのプロップを擁し、総体重で30kg近く上回るトンガ相手に一歩も引かず、むしろ押し込む場面が多く見られるなど健闘した一方で、ラインアウトは被スチール1本とキャッチミス1本があり、まだまだ発展途上という感があった。昨季正HOだった原田衛が怪我で離脱している今、江良颯と佐藤健次にはさらなる精進を望みたい。

 その他では李承信の好調さが目立つ。特にキックの精度が高く、今大会のキック成功率は88.4%のスーパーブーツぶりを見せている。特に初戦のカナダ戦は難しい角度からのキックをことごとく決め、貴重な得点源となった。パスやパントなど、チーム全体を効果的に動かすプレーの精度も上がっており、ジャパンの司令塔にふさわしい選手へと成長しつつある。フィジカルに勝る選手へのディフェンスや、自らが突破を図る際のボディコントロールにはまだまだ課題があるものの、現在まではそうしたマイナス点を補って余りある活躍を見せているといって良いだろう。

 決勝戦は引き続きアメリカの地で、現地時間9月20日に世界ランク9位のフィジーとの間で行われる。ジャパンにとっては昨年の決勝戦の雪辱戦である上に、2027年W杯を有利に戦うための世界ランクアップを賭けた試合でもあり、10月以降の強豪国との対戦に向けてはずみをつけるためにも是非とも勝っておきたい試合だ。昨季より進化した「超速ASONE」でフィジーに勝利する試合を期待したい。





[文:江良与一]

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