「八村塁が”別枠”でプレーしている」元日本代表が見たドイツ戦 次戦に繋がるポイントは?【パリ五輪】
個々の選手で言えば、個人的には吉井裕鷹選手が本当に良かったと感じました。ドイツのシュルーダー選手をしつこくマークして献身的に守備をしていました。もちろん相手が力のある選手なので点は取られましたが、あの粘り強さは相手にしたら嫌だったと思います。オフェンスでもしっかりカッティングして他の選手のマークを外したり、気を利かせてチームに動きを作っていました。
ディフェンス面を振り返ると、やられたくない選手をチームとして抑えることは徹底できていたし、トラップを仕掛けてボールを奪える場面もありました。ドイツのタイス選手とボンガ選手の3Pへのマークは捨てていて、そこは決められてしまったんですが、それ以外はやりたいディフェンスができていました。
97点は取られましたけど、あれはドイツが上手だったと受け止めるしかない。個人の力で上回られた部分ですね。コミュ二ケーションミスだったり、高さのミスマッチで簡単に点を取られるシーンを減らして行けば、もっといいゲームができると思います。
次のフランス戦を、どう戦うかは注目です。ウェンバンヤマ選手には八村選手をマークに付けてフィジカルで対抗するのが良さそうな気がします。フランスは完成度で言えばドイツより低いので、付け入る隙はあるはずです。
こうした世界大会のレベルになると個々の力はやっぱり相手の方が上。もちろん、八村選手や渡邊選手、ホーキンソン選手だったりは1対1で対抗できますが、チーム全体で見るとどうしても不利になってしまいます。そこを補うためにはチームとして早いリズムを作ってペースを引き寄せるのが大事になる。後手に回らず、オフェンスでもディフェンスでも、先に仕掛けて戦いたいですね。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】八村塁はホーバスジャパンに何をもたらすのか ”日本最高プレイヤー”によるプラスアルファを考える
【関連記事】初戦でドイツに敗れるも…バスケ男子代表が希望を持てる「理由」とは?【パリ五輪】
【関連記事】批判に反論! ドイツの「世界一美しいアスリート」が告白した陸上界の“リアルな金銭事情”「生活ができる収入はない」【パリ五輪】