勇退する岡田彰布監督も問い続けた 寂しい終戦を迎えた阪神はFAイヤーを迎える「捕手問題」にメスを入れるか

タグ: , , , , 2024/10/14

 無論、一方的に打ち込まれての10失点は投手陣にも一定の責任はある。しかし、岡田監督のシビアな采配を見る限りベテラン捕手たちの配球が狙われ、今後の課題となったのは言うまでもない。

 そんな阪神は今オフに主力選手の多くがFAイヤーを迎える。岡田体制下で二頭体制を組んできた梅野隆太郎、坂本誠志郎も揃ってFAイヤーとなる。強肩も売りにする二人が仮に宣言をすれば、他球団を含めた争奪戦は必至だ。

 ともにチームへ小さくない貢献してきた功労者だけに球団は全力で引き留めるだろう。だが、二人とも来季に31歳を超える(梅野は35歳、坂本は31歳)。そうした事実をふまえても新体制が発足する来季は思い切った抜擢もありえるかもしれない。

 興味深いタレントは控えている。今季の2軍では高卒3年目で打率.321、OPS.920のハイアベレージも残した中川勇斗や、1軍での出場経験もある榮枝裕貴がアピール。さらに今秋のドラフトで若手捕手の拡充を図る可能性もある。1軍級の捕手を育てるのは容易ではない。だが、将来を見据え、オプションを増やす意味でも競争を加速させてもいいのではないか。

 来季、阪神は球団OBの藤川球児氏の就任が決定的となっている。常勝軍団への道をいかに切り開く上でも、課題となった「扇の要」にメスを入れるかどうかは注目する価値がありそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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