「古賀しかいない」と真鍋監督が信頼を寄せるキャプテン 引退を決めた古賀紗理那が「背番号3」をつける意味「外の声を気にする必要がない」【パリ五輪】

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 そうして始まった女子日本代表において、古賀つけた背番号は「3」。それは2012年ロンドン五輪で竹下佳江が、2016年リオデジャネイロ五輪で木村沙織が、いずれもキャプテンがつけてきた数字だった。

 その古賀はこの3年間、チームにおいてキャプテンであると同時に、エースの役割を担ってきた。高さやパワーで劣る日本が世界と渡り合うために磨いてきた武器がサーブとラリー中に繰り出す高速バックアタック。古賀自身は2022-23 Vリーグでサーブ賞に輝くなど自らの強みとし、また所属先のNECレッドロケッツでも前衛後衛問わず鋭いスパイクを打ち込んだ。さらにはブロック力にも秀で、世界のアタッカーたちを相手に一枚で仕留める姿は国際大会で何度も見られた。

 とはいえ、本人は“キャプテン”や“エース”といった枕詞や見方をされることを好まない。あくまでもチームスポーツ、その一員として最大限に力を発揮し、チームとして勝つ。そのことを日本代表でも念頭に置き、口にもしてきた。今年3月、代表活動を迎えるにあって、こう語っている。

「シーズンごとに選手の顔ぶれも変わってきたなかで、今年のメンバーでいかにお互いを活かし合えるかがポイントになると考えています。チーム力はこれからさらに高まってくると思うので、それぞれを活かせるように、チームとして戦っていければいいなと思うんです」

 もちろん、コート内ではキャプテンそしてエースの務めを果たす。やはり勝負どころでは背番号3にトスが上がる。

「私のポジションはハイセットを打つ本数が多いですし、結果として総打数も周りに比べると多くなります。そうした苦しい場面で打ちきることができれば、チームも楽になります。ハイセットを打つ際は私自身も工夫が必要で、いかにミスを減らすか、ブロックされないかを考えながら攻撃していきたいです」

 パリ五輪の舞台で古賀は、流れをぐっと引き寄せるアタックを放ち、ときには仲間を救い、チームを勝利に、そしてメダルへ導くに違いない。それが今回の五輪で現役引退を決めたトップランナーが見せる、最後の勇姿だ。





[文:坂口功将]

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