帰ってきた藤浪晋太郎は再生を果たせるか 近鉄OB佐野慈紀氏の視点 「お手本はバウアー」「まずは自分の強い球を投げること」

タグ: , , , , , 2025/7/21

 具体的には「いいデータだけ見て『これだけのポテンシャルがあるんだから細かいことしなくていいよ。少々甘くてもいいから強い球を投げていこう!』とシンプルでいいし、調子に乗るぐらいのほうがいい」とした。

 メジャーに渡ってからの投球の変化も注目していたとしながら「実際に体のパワーアップはできたし、ボールの質も上がっているが、一番の課題である安定したパフォーマンスを出せる持続性はまだつかめてないのかなと思う」と分析。

 さらに打たれるパターンに関しても「コーナーを狙って甘く入って打たれるというケースが非常に多い。コースを狙うと10の力が、9・5や9ぐらいになってしまう。藤浪投手の場合はまずは自分の強い球を投げること」が打者を封じるためには大事とした。

 さらに課題の制球難に関しても、こう続ける。

 「『打たれたって、知るかぁ!』ぐらいの気持ちでいい。『俺はとりあえずMAXで投げる』と。バックに助けてもらえばいい。極端な話、死球当てたって『すまん!』ぐらいの気持ちです」と助言する。

 あくまで、むしろコーナーを狙うよりも「お手本はバウアーのようにストライクゾーンに強い球を投げ込むこと」と同じチームのサイ・ヤング賞右腕を見本にすべきとしながら、「それができるようになってから、メリハリをつけるというやり方のほうが安定感が増すと思います」とステップを踏んだほうがいいとした。

 「まずは1球、納得できる球を投げる。今度はそれを2球にする、4球にする。そうやって再現性を高めていく方法の方が合っていると思いますね」と少しずつステップを踏んでいく形がいいとした。

 最速165キロを出す投手はなかなか出てこない。最後は「なんやかんや言いながら、大きなケガをしていない。体は強いんです。だから思い切ってやってもいいんじゃないかなと。まずはストライクゾーンの上を通る強い球を投げるということ。その再現性を高める。そこからステップアップしていけばいいと思いますよ」と締めくくった。

 剛腕が横浜の地でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。躍動した姿を期待したいところだ。

【さの・しげき】

1968年4月30日生まれ。愛媛県出身。1991年に近鉄バファローズ(当時)に入団。卓越したコントロールを武器に中継ぎ投手の筆頭格として活躍。中継ぎ投手としては初の1億円プレーヤーとなる。近年は糖尿病の影響により右腕を切断。著書「右腕を失った野球人」では様々な思いをつづっている。

【関連記事】米球界で苦闘した藤浪晋太郎をDeNAはどう起用すべきか レジェンドOBが説いた“獲得成否の鍵”「潜在能力は素晴らしい。どう表現するか」

【関連記事】巨人の上がり目を呼ぶ捕手起用とは? 元近鉄OB佐野慈紀氏がベテランを推す理由「小林誠司が1番投手の状態を見ながら…」

【関連記事】藤川阪神、圧巻投手陣を支える「扇の要」が話題 驚異の1.95 絶大な信頼を寄せられる司令塔 「FAで出ていかなくて、本当に良かった」

関連記事

「アスリート/セレブ」新着記事

『CoCoKARAnext』編集スタッフ・ライターを募集

CoCoKARA next オンラインショッピング

PICK UP ユメロン黒川:寝姿勢改善パッド「nobiraku」 寝ている間が伸びる時間

腰が気になる方!腰まわりの予防に、試してみませんか? 寝ている間が、ととのう時間。 nobirakuはパフォーマンス向上の為の“大人のお昼寝”にも最適!

商品を見る CoCoKARAnext
オンラインショップ

おすすめコラム