世界を魅了した小野伸二の“魔法” 忘れらない名スカウトの証言「オノはマドリーでも100%プレーできた」
そんな小野の獲得に尽力した一人がバーン氏だった。当時に「残念ながら怪我のせいでビッグクラブへのステップアップは実現しなかった」と惜しんでいた名スカウトは、東洋の島国から引き抜いた偉才について、こう断言した。
「オノは本当に素晴らしかった。私はいまだに彼なら、あの時のマドリーでもプレーできたと100%確信している。ファン・マルバイクに聞いても、同じことを言うと思うよ。彼は本当に優れた洞察力を持ち、技術的にも素晴らしい選手だった」
バーン氏が「あの時の」と強調するのも無理はない。2000年代前半のマドリーは、フロレンティーノ・ペレス会長による指令の下、スター選手たちを相次いで獲得。ジネディーヌ・ジダンやルイス・フィーゴ、ロナウド、ラウール・ゴンサレス、ロベルト・カルロスらが居並び、「銀河系軍団」と称された。
当時のサッカー界は、マンチェスター・シティやパリ・サンジェルマンのような大型補強を展開するクラブが少なかった。そんな時代にあって異様なチーム構成が組まれたマドリーで、小野は「プレーできた」というのだ。それだけ彼の繰り出すファンタジーがバーン氏の目には輝いて見えた証左と言えよう。
ともすれば、「古臭い話」と言われてしまうかもしれない。それでも強調したいのだ。小野はそれだけ語り継ぐ価値のある選手だった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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