「使うたびに良くなってきている」巨人CS争いのキーマンとなるか 球界OBからも評価される「若武者の名前」
原監督も浅野にはチームの起爆剤として期待している(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
巨人は8月31日に行われた広島戦(岐阜)に2-0と勝利、連敗を2でストップ。勝利を再び5割に戻した。
即戦力ルーキーの活躍が大きかった。チームは主砲・岡本和真を発熱の影響で欠き、苦しい戦いが続く中、この日はドラフト1位ルーキーの浅野翔吾を初めて、「1番・右翼」に抜擢した。
【動画】プロで初めて1番に起用された浅野は初回に左前打をマークし、チームに勢いを与えた
この起用がはまった。初回の第1打席、追い込まれながらも相手左腕、床田寛樹のツーシームを捉えて左前へ運んで出塁を果たすと、続く北村拓己の三塁内野安打で二塁へ進み、さらに相手失策で三塁まで進むと、無死満塁から4番・坂本勇人の犠飛で、先制のホームを踏んだ。この回はさらに丸佳浩の犠飛で1点を追加した。
さらに浅野は5回1死二塁でも右前打を放ち、マルチ安打を記録。後続が倒れて得点にはならなかったが、ファンを沸かせる暴れっぷりを見せた。球団の高卒新人の1番起用は1959年の王貞治氏以来、64年ぶり。歴史の扉をこじあけた浅野がチームに上昇気流をもたらし、広島の勢いを食い止めた。
最近、目覚ましい活躍を見せているドラ1ルーキーの働きには球界内からも様々な考察の声が出ている。現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた高木豊氏は1日に自身のYoutubeチャンネルを更新。3連戦の各球団の戦いぶりを振り返る企画の中で、浅野の活躍についても触れている。
初の1番起用となった31日の内容に関して高木氏は「感じたのは使うたびに良くなってきている」「吸収力がある」と、スタメン起用4試合目にしてどんどん伸びてきていると評価した。
実際に浅野は7月7日に初の一軍昇格を果たしたときは3打数無安打3三振に終わったが、8月11日のDeNA戦で再昇格を果たすと18日の広島戦(マツダ)でプロ初本塁打を放つなど、着実に階段を上っている。
打撃内容に関しても「1打席目はレフトに引っ張ったと思ったら、3打席目は右に流したりと」柔軟な対応ができていることも、一軍の試合に出場できるレベルになってきているとした。