剛腕代理人が説いた「大谷の恩恵」の“賞味期限” 米球界で広まるルール再編の声に異論「短命な要素が変える理由にはならない」
球界で唯一無二の存在となっている大谷(C)Getty Images
大谷翔平(ドジャース)の“異質さ”は、この冬も顕著となった。
去る1月15日(現地時間)にドジャースは、今オフのFA市場における「目玉」であったカイル・タッカーと電撃的な契約を締結。4年という短年ながら規模は、総額2億4000万ドル(約380億2000万円)。平均3000万ドル(約47億4000万円)の後払い条項が付帯するものの、年俸は単純計算で6000万ドル(約94億8000万円)となった。
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そんな大物打者の契約が話題となった中で、改めてクローズアップされたのが、大谷のそれだ。23年12月にドジャースと10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)のメガディールを締結した二刀流スターだが、契約満了となる2033年までの年俸は200万ドル(約3億1100万円)。大幅な“コストカット”に貢献している。
仮に後払いがなければ、大谷の得る年俸は7000万ドル(約110億6000万円)。これはMLB全体でも堂々1位の値で、タッカーを大幅に上回る規模だ。大谷が大型契約を頻発させるドジャースにどれだけ影響をもたらしているかは一目瞭然なのである。
そんな大谷やタッカーとの契約に代表されるように、ここ数年のドジャースの投資金額に糸目を付けぬ手法は米球界を席巻している。ゆえに一部では他球団との格差を理由に批判が集中。サラリーキャップ制度導入の機運を促す声も日増しに強まっている。
ドジャースは悪――。傾きつつある球界の見方に異を唱える人物もいる。数々のスター選手たちを顧客に抱える“剛腕代理人”スコット・ボラス氏だ。
時に「守銭奴」とも揶揄される粘り強いネゴシエーションで、数多の大型契約を生んできた名物代理人は、米メディア『The Athletic』において、ドジャースの1強化が進み、サラリーキャップなどの再編が訴えられる状況について「何かを変える必要はない」と断言。そして、こう続けている。
「オオタニを獲得するプロセスはリーグ全体でも公平性と機会均等を貫いていたと思う。それにドジャースがあそこまでになるのはシステムが問題だからではない。彼らはMLBにおける元素アスタチン(希少資源)であるショウヘイ・オオタニを獲得した恩恵を受けているに過ぎないんだ」





