大谷翔平は「幸運だった」 受賞確実MVPレースでの“ライバル不在”を米記者が嘆く「彼を追い詰める選手がいなかった」
一方でナ・リーグにおける“強いライバル”の不在を嘆く声もある。米スポーツ専門局『NBC Sports』のマシュー・プリオット記者は「今年のオオタニが残した成績は昨季(24年シーズン)よりも落ち込んでいた。昨年は史上初の『50本塁打・59盗塁』を達成し、130打点も記録したが、今季はチームメイトをわずか47回しか還せず、102打点となった。投手としても一定の貢献は見せたが、47イニングは大きな差を生むものではなかった」と断言。その上で、持論を展開した。
「オオタニにとって幸運だったのは、ナショナル・リーグには彼を追い詰めるローリーのような選手がいなかったことだ」
引き合いに出されたカル・ローリーは、確かに歴史的な1年を送った。24年ぶりの地区優勝を飾ったマリナーズの正捕手を務めながら、メジャーリーグの捕手史上最多となる62本塁打を記録。さらに125打点、OPS.948、長打率.589のハイアベレージを叩き出した。
そんな28歳の名手がナ・リーグにいれば、MVP投票にも変化が起きていたと論じるプリオット記者は、こうも続ける。
「シュワバーは56本塁打、132打点を記録する素晴らしい活躍を見せた。だが、オオタニとの差を埋めるには指名打者以上の役割が求められた。そしてソトは最後の2か月でMVP級のプレーを見せたが、もっと早い段階で調子を上げ、自分に火がつける必要があった」
仮に受賞となれば、通算7度のバリー・ボンズに次ぐ、歴代2位の回数(4)となる大谷。それが確実視される状況を考えれば、世間の関心を集めるのは満票になるか否かぐらいか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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