「ショウヘイは野球の常識を変えたよ」――2人のMVPが説いた“大谷翔平” 喧騒に左右されない姿勢に見る一流の証

東京ドームでの公開練習に姿を見せた大谷。短時間だったが、ファンはその姿を追い続けた。(C)Getty Images
1万507人の観衆は背番号17の一挙手一投足に酔いしれた。
3月14日、ドジャースの大谷翔平が、東京ドームでの全体練習に参加。入場料2000円(小中高生は1000円)のチケット争奪戦を制した1万507人のファンの前に姿を見せた。
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グラウンドに立ったのは、わずか13分。しかも「まずは時差ボケを直したい」という本人のコンディションも加味されてか、練習も走塁練習のみ。それでも大谷の様子を大観衆が見つめ、拍手を送った。
大谷のスターぶり、そして日本国内での人気を如実に物語る時間だった。そんな偉才をチームメイトたちはどう見ているのか。電撃入団から1年の時が経ち、選手たちからは口々に賞賛の声が飛んでいる。
大谷の秘める「凄み」を伝えた米メディア『The Athletic』の取材に応じたフレディ・フリーマンは、「一世代に一人、いや二世代、もしかすると三世代に一人の存在かもしれない」と強調。自身もMLB通算343本塁打に加え、20年にMVPに輝いたスターながら「ショウヘイは野球の常識を変えてしまった」と脱帽した。
「彼は決して人を驚かせることをやめないんだ。僕はいわゆるオールドスクールな野球を経験してきたから、DH専任の選手がMVPを獲るなんて、すごく難しいことだと思っていた。でも彼は、それをやってのけたんだ。
そしてショウヘイは、アメリカや世界中の子どもたちに、二刀流としてメジャーリーグでプレーするチャンスが現実的にあることを示してくれた。誰もが子どもの頃は、投げて、打つ。だけど、プロに入るとたいていはどちらかに専念することになる。でも彼は、二刀流としてプレーし続ける道を開く存在かもしれない。それこそが特別な点であり、彼が野球というスポーツそのものを変えている証拠だよ。それだけで、もう信じられないほど凄いことだ」