再始動した二刀流は「普通じゃない」 元MLB投手が指摘する大谷翔平の“懸念”「彼を失えば、ドジャースは『最強』とは言えない」

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「例えば、1イニングで25球から30球ぐらいを投げるマウンドもあるかもしれない。そうなると、打席に立つまでにほとんど呼吸を整える時間はない。決して俺を彼と比べるわけじゃないけど、自分もDH制がない時代のナショナル・リーグでプレーしていたから投げてから打席に入る感覚は分かるんだ。俺は三塁打を打った後に、疲れすぎて、マウンドでサインすらまともに見られなかった時があったぐらいだった」

 実体験をもとに、投打二刀流を当たり前にこなす大谷の凄みを強調したウィリス氏は、「この先、2番とか3番に打順を下げることを話し合う必要も出てくるかもしれない。水を飲んで、落ち着く時間があった方がいいからね」と打順変更のアイデアを提唱。今のパフォーマンスを冷静に見つめるべきという持論を続けた。

「彼が二刀流にこだわるのは、すべては“レガシー”のためだ。彼はとにかく『史上最高の野球選手』として記憶されたいんだ。もちろん彼が健康である限り、着実にその道を進んでいくと思う。だからこそ、問題は彼を失うわけにはいかないということだ。

 もしも、肘に3回目の手術を施すとなったら(復帰は)現実的じゃない。それが怖い。今は球速が上がってきて、ワクワクしているけど、仮に投打で彼を失えば、ドジャースは『最強』とは言えなくなる。そうなるリスクを考えて、彼のことは慎重に使っていくべきだと考えるよ」

 百戦錬磨の名投手が「彼のやっていることは本当に大変なことなんだ。それだけ身体ができていて、運動神経が抜群だろうと関係ない」とも強調したように、タイトな日程下での投打二刀流は容易ではない。その中で淡々とリハビリ登板を重ねていく大谷には、ただただ脱帽するしかない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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