球団幹部が否定しても続く大谷翔平の投手復帰論争 異を唱えるMLB名捕手が語る「データ派が分かってない」理由とは
大谷の投手としての復帰を巡る論争は今も続いている。(C)Getty Images
かねてから米球界で囁かれてきた話題がある。それは大谷翔平(ドジャース)が今シーズン中に投手として復帰するかどうか、だ。
昨オフに右肘側副靭帯の損傷により肘に大規模な手術を施した大谷。シーズン中もリハビリを務め、現在ではブルペン投球を再開させるまでに至っている。ゆえに一部の米メディアやファンは年内の“復帰論”をしきりに語っている。
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もっとも、10年7億ドル(約1015億円=当時のレート)の大型契約を締結している球団側の計画は明確。アンドリュー・フリードマン編成本部長は公式会見の場で「余計なレイヤーを加えたくない」と断言。「肘状態を見て、引き続き投球の強度を上げていくのみだ。今は打者と対戦するという余分な強度を加えることはしない」と語っている。
チーム編成のトップによる発言は年内復帰を完全否定する内容ではある。だがしかし、大谷が数々のドラマを生んできたからか、今も「投手復帰」を語る識者は少なくない。米野球専門ポッドキャスト番組『Foul Territory』の司会を務めるスコット・ブラウン氏は「もし、オオタニがワールドシリーズまで勝ち進んだ時には、僕は彼が2イニングは投げる可能性があると思う」と指摘した。
かねてから「投手・大谷」の実力を絶賛してきたブラウン氏は、「ドジャースはGMも含めて『無理だ』『チャンスがない』と言っているが、全てが彼ら次第じゃない」と強調。「オオタニがデーブ・ロバーツの下に行って、『勝つために投げさせてくれ』と言ったらどうなるだろうか? これは彼の遺産のためでもある」とも論じた。