五輪直前の女子体操界に大激震 19歳エースの喫煙、飲酒による五輪辞退はなぜ起こったのか 背景にある「甘さ」と「課題」とは
また今回の事態は、内部通報があってからわずか5日と異例のスピード決着となった。その裏には日本がお家芸として長年大事にしてきた「体操ニッポン」の称号を汚すわけにはいかないとの思いも見え隠れする。
ただ、今回辞退した宮田といえば、近年、一気に世代交代が進んだ中で次世代エースとして期待を集めてきた。パリ五輪代表選考を兼ねた今年4月の全日本選手権で初優勝を飾ると、さらに5月のNHK杯でも3連覇を果たし、五輪出場を決めた。
パワフルな演技で跳馬や床運動を得意とする、日本の新エースとして注目を集める一方で、今回の五輪は全員10代で全員初出場とフレッシュな顔ぶれも話題を呼んでいた。その中で宮田は自身のパフォーマンスに加えて、主将としての重責も担っていたことで、サポート体制は万全だったかという点も「課題」として、目が向けられそうだ。
代表団には補欠として16年リオ、21年東京と2大会連続出場中の杉原愛子（24＝TRyAS）が帯同しているが、ケガ以外の理由では交代は認められず、体操女子日本代表は宮田を除く4人で戦うことになった。
28日からいよいよ予選が始まる。夢舞台の五輪の幕開けは受難となったが、残り4選手の渾身のパフォーマンスにも声援を送りたい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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