剛速球なしでなぜジャッジを圧倒? 強打者たちを翻弄する今永昇太の“投球術”「『こいつ真っすぐを投げてこないぞ』と…」

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 ただ、この球速帯も83.2マイル(約133.8キロ)しかなかった、回転数が少ない変化球が低めに決まることで、今永は単純な高低のギャップだけでなく、奥行きも活用。さしものジャッジも翻弄したというわけである。

 変幻自在な左腕の快投には、ヤンキースの贔屓メディアも目を丸くする。

 ニューヨークのスポーツ専門局『YES Network』の番組ホストを務めるジム・カリー氏は、「またMVPを獲ろうとしている野球界最高の選手(ジャッジ)に対して、ショウタ・イマナガは球種を巧みに使い分けた」と絶賛。さらにジャッジとの3打席で投じた4シームがわずか4球であったことを伝えた上で、今永の投球術に脱帽した。

「スイーパーが5球、そしてスプリットが4球、1球はカーブだ。そして4シームを投げるのもカウントを有利にした場合だけだった。そうすることでイマナガはジャッジに『なんだよ、こいつ真っすぐは投げてこないぞ』という考えを植え付けた」

 たとえ、100マイル(約160.9キロ)の剛速球を持たずとも、ジャッジのような強打者をねじ伏せる。今永の投球クオリティーは、野球の奥深さを感じさせるものだとも言えよう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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