食事制限も導入して何をしようとしているのか? 真価が問われる桐敷拓馬がオフも“休まず”に追い求めた「理想」とは――【阪神】
今春のキャンプにはシェイプアップした姿で登場した桐敷(C)産経新聞社
決意がにじんだ頬
言われるまでもなく、真価の問われるシーズンになることは自覚している。桐敷拓馬(阪神)の“顔”からはその強い覚悟が伝わってくる。それは決意や意気込みといった抽象的なものではなく、少しスリムになった頬にもにじむ。
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この冬、相当に走り込んできたのだろう。年明けになって本人に聞けば、走り込みはもちろんのこと、昨年11月から今年1月までは食事制限も導入。「練習後とか僕は結構、食べちゃうんで。そこで白ご飯を食べるところを、蕎麦にしたりそれぐらいですけどね」と笑ったが、シーズン中に94キロあった体重は、2、3キロも減量。身軽になった身体で今春のキャンプインを迎えた。
減量で操作性の増した身体で何をしようとしているのか。ずっと意識しているのはスムーズな体重移動だという。桐敷は「下半身の進む方向」と表現する。
昨季はプレートから投球動作に入って、捕手方向にまっすぐ進む理想を持ちながら、左打者の方向に少しズレていたという。
「左に進んでいるのを無理矢理まっすぐに戻さないといけない感じになっていた」
マウンド上では、腕の振りでズレを修正できていた。しかし、スムーズな体重移動ができた時と違って、腕にかかる負担が変わり、張りも出てきやすくなっていた。長期的に見れば、故障のリスクも生じるだけに、昨季終了後から減量と並行し、サイドステップを使った反復練習やチューブを足に巻いての地道で辛いドリルメニューを着実に消化。ズレの解消に注力してきた。
本人の中での理想は、自己最多の70試合に登板してフル回転した2024年の感覚。「70試合投げさせてもらったシーズンは良い感覚で投げられていたのでそこに近づけるように。自分の良い感覚っていうのは常にあるので近づけるようにするのが目標」と表情を引き締める。
そんな24年のシーズン後に拭い切れなかった“違和感”に苦い思いがある。
「12月にしっかりズレを修正できるかっていうのは、一昨年に70試合投げさせてもらった後にすごく感じたので。『なんかちょっと違うな』って思いながらキャンプに入って不安のままシーズンに入るとか、オープン戦に入ってとなったので。休むことも大事ですけど、そこ(オフ)でいかに身体を作れるかとか、ズレを修正できるかが本当に大事だなって」
蓄積疲労を取り除く作業も大事となるが、感覚のズレをマウンドに上がっていない期間でいかに“正常”に戻せるかも肝となる。だからこそ桐敷は、1年前にできなかったオフを過ごし、逆襲の土台を作ってきた。







