神童が迎えた「人生の岐路」 元世界王者との“負けの許されない”再起戦に挑む那須川天心の胸中「正直、怖いところもある」
井上との決戦に敗れ、落胆の表情を浮かべた那須川(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext
井上戦後に語っていた“敗因”とは?
前回の井上戦後に那須川は敗因を「本当に経験の差、ボクシングの深みの差でやられたなっていうのはあります」と正直に語っていた。序盤1、2ラウンドを支配しながらも、3回から攻めに転じられ、自慢のスピードとスキルも打ち消された内容は、“打倒・天心”の野望を掲げた相手に見事に飲み込まれた証左でもあった。
明らかな地力不足を痛感した那須川は、そこからの5か月で環境を大きく変えた。キックボクサーだった15歳からボクシング指導を受けていたGLOVESジムの葛西裕一会長とコンビを組み、接近戦での強打構築に着手。原点回帰を図る中で自身の弱点を徹底的に洗い出した。だからこそ、ボクシングの酸いも甘いも知るエストラーダほどのベテランにも「KOするつもりでいかないと勝てない」と豪語するだけの自信が身についている。
10日の計量後に「これで次の日からの生き方が決まる」と漏らした那須川は、試合前日の心境を正直に打ち明けている。
「人生の岐路だと思いますね。まぁ、ずっと岐路ではあるんですけど。ずっと崖っぷちでもあるし、(今は)強くなることだけを思いながら生きてますね。明日はしっかり覚悟が決まった那須川天心を改めて見てもらえたらうれしいです。分かってもらえる人に分かってもらえればいいんで」
ボクシングの深みを知り、かつてないほど追い込まれた。「正直、怖いところもあるし、ワクワクするところもある」とも語る“神童”は、運命のゴングをまんじりともせず迎えようとしている。
[取材・文/構成:羽澄凜太郎=ココカラネクスト編集部]
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