“神童”がついに散る…那須川天心が井上拓真に格闘人生で初敗戦 「負ける覚悟」を持った男はアウェーの会場で圧倒された
8回終了時の公開採点は3-0で拓真にジャッジが勝利をつけると、仕掛けるしかなくなった天心は手数を増やして、攻勢を強めた。だが、「向こうは慌てている」と冷静に相手の出方を伺う元世界王者を前に渾身のパンチを当てきれず……。試合終了のゴングが鳴った直後にガッツポーズを見せた拓真とガクッと肩を落とした天心。両雄のコントラストが試合内容を色濃く物語った。
格闘技人生で初めて喫した黒星。世界王者戴冠よりも「天心を倒す」という野望に重きを置いた拓真の執念に敵わなかった。
試合後、大歓声を受ける勝者を尻目に、唇をグッと噛み締めながらリングを去った天心は何を思うか。この試合の発表会見時に「もちろん負けは一切考えてないですし、負けない。でも、負けたからといって『すべてを奪えると思うなよ』とは常に思う。負けることもあるんだろうなという覚悟も持っている」と語っていた27歳の胸中やいかに――。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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