名古屋を熱狂させた貫禄弾 それでも佐藤輝明は“アピールする立場” 「控えだと勿体ないけど…」の悩める声で問われる大砲の真価
文字通り一振りで試合の流れを、そして球場の雰囲気を一変させた佐藤(C)産経新聞社
虎の大砲の一振りが場内の空気を変えた。
2月27日にバンテリンドームで行われた中日との強化試合で、野球日本代表は5-3で完勝。3月6日のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)開幕に向けて弾みをつけた。
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この試合から侍ジャパンに本格合流した大谷翔平(ドジャース)を一目見ようと球場は超満員。試合前から熱気が高まる中で、そのひと振りで大衆の熱視線をくぎ付けにしたのが、「4番・三塁」で先発起用された阪神の佐藤輝明だった。
いきなり見せ場がやってきた。初回1死一、二塁で迎えた第1打。対峙した中日先発左腕の柳裕也が投じた初球、インコースを突いた138キロのカットボールをスイング。力感なく捉えたように見えたが、打球はあっという間に右翼席の中段に着弾した。
柳の投じたボールのコースがやや甘かったとはいえ、「捉えることだけ意識した」(ヒーローインタビューでの本人談)と言いながら初球で仕留める研ぎ澄まされた集中力は見事。昨季に年間40本塁打、102打点、OPS.924を叩き出してセ・リーグMVPとなった実力は、伊達ではない。
名実ともに「日本球界の顔」となった虎の大砲は、初めて迎えるWBCという檜舞台に向けて、準備に余念はない。ただ、佐藤がこなせる三塁、そして右翼も、現代表は群雄割拠。村上宗隆、岡本和真、吉田正尚、鈴木誠也のメジャーリーグ組に加え、近藤健介という日本でも屈指の好打者がいる。実際、SNS上でも「サトテルどこで出すん?」「控えだと勿体ないけど……」と起用法に考えを巡らせるファンの悩める声があるように、客観的に見れば、序列は決して高い位置にはない。







