スガノは絶対やれる――MLBで声価高める菅野智之の“成功”を確信していた元巨人助っ人の言葉「4、5年前に来ていたら…」
さらに「あの勤勉さと若手からの信頼の厚さ。とにかく『チームの顔』って感じだった」と風格を振り返ったのは、2018年に先発ローテーションを担ったテイラー・ヤングマンだ。当時の菅野に抱いた印象として「投球術に優れているという点で、グレッグ・マダックスみたいだった」とMLB通算355勝の大投手の名を挙げたヤングマンはこう続けた。
「上下左右、自在に球を動かせるし、ゾーンを巧みに使うことができる。球威はマダックスよりある。とにかく打者との駆け引きが上手だったんだ」
「メジャー移籍が決まったときは本当に嬉しかったし、同時に『絶対やれる』って確信もあった。4、5年前に来ていれば、もっと早く名前を知られていただろうし、彼もそうしたかったとは思うけれど、色々な事情があったんだろう」
ヤングマンが抱いた確信は、マシソンも同様に抱いていた。
山口鉄也、西村健太朗とともに「スコット鉄太郎」という勝利の方程式を担った剛腕は、ブルペンから見守っていた菅野の才覚を次のように評している。
「ただ素晴らしい球を投げるだけじゃなくて、自信を持っていた。メジャーで成功するには、自分を信じきれるかどうかがカギになるんだ。どれだけ才能があって、マイナーリーグから上がってきても、自分を信じることができないと通用しない。そういう意味で、スガノは最初から『自分の球を信じてる』のが伝わっていた。だから日本でNo.1になっていつかはこっちに来るだろうなと思っていたよ」
目下、トレード市場でも人気銘柄となりつつある菅野。メジャーリーグ球団のスカウトマンにとっても垂涎の的となっている“オールドルーキー”の活躍は、巨人時代の同僚たちの言葉を聞くに、必然であったと言えよう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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