国際的な声価を高めているWBC(C)Getty Images
通算6回目となった今春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、興行面でも大きな成果を上げた。米メディア『Front Office Sports』によれば、賞金総額は前回大会の約2倍にあたる3700万ドル(約58億4600万円)に増大。「Netflixが日本での放送権を1億ドル(約158億円)以上で獲得したことにより財政状況は劇的に変化した」という。
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野球がお茶の間に刺激を与える国際大会へと前進したWBC。ただ、現場からは過密日程や開催時期などコンディション面での懸念も噴出した。とりわけ選手や各チームの首脳陣は、レギュラーシーズン開幕を目前にした時期の開催に異論が飛び交った。保険適応の都合からわずか1登板で離脱を余儀なくされた米国代表の左腕タリク・スクバルは「タイミングの問題だ」と苦言を呈していた。
もっとも、開催時期に関しては、主催者側にとって懸案事項として捉えられている。米局『NBC』によれば、MLBのコミッショナーを務めるロブ・マンフレッド氏はAP通信のインタビューで「2028年までは、オールスターゲームに関する『FOX』(放送局)との契約がある」と前置きした上で、「野球という競技が進化し続ける中で、我々はシーズン中にトーナメントを開催することも全般的に議論を重ねてきた」と明言。WBCをレギュラーシーズン中に開催する方式に移行する可能性を示唆した。
議論の背景にあるのは、大会への関心の高さだ。2006年の第1回大会の観客動員数は74万451人だったが、今大会は歴代最高となる161万9839人を記録。これは39から47に試合数が増加した影響もあるが、WBCが持つ価値の大きさを物語る成長率と言えよう。