日本代表の主将がリバプールで“レギュラーになれない理由” 名門で遠藤航に課せられた課題【現地発】
遠藤が漏らした「リバプールのサッカーはすごいな」の意味
遠藤と同じく新戦力のマカリステル。そんな彼もボランチでは苦戦を余儀なくされている。(C)Getty Images
現地のメディアや識者の間では、往々にして否定的な意見が目立つ。しかし、日本代表の主将がリバプールに合流してから、わずか2か月半である。もちろん判断を下すのは尚早だ。
移籍後2戦目に、本拠地アンフィールドで行われたアストン・ビラ戦後(プレミアリーグ第4節)に、遠藤は次のように語っていた。
「リバプールのサッカーはすごいなというか……縦に行くイメージがすごくある。ポジションをしていくなかでも、今日(アストンビラ戦)も裏を取ったりとか、そういうところの判断っていうのは中盤でプレーしているうえではすごく大事かなっていう風に思う。ただショートパスで動かすだけじゃなくて、いつ裏を取るのみたいな、そこら辺の勢いだったり、精度だったりっていうのが、すごいなと思います」
そして、同時に彼は「慣れてくれば、やれると思う」と自信をのぞかせていた。その言葉通り、遠藤は10月26日にホームで行われたトゥールーズ戦に先発出場し、攻守にわたりダイナミックなプレーを披露。ついにはゴールまで奪い取った。
だが、この日のリバプールのスタメンは控え組が中心。さらに言えば、トゥールーズはリーグ・アンの中堅クラブでもある。両クラブの地力の差を考えても、遠藤が常時、名門クラブでピッチに立ち続けるには物足りない。
とはいえ、レギュラー争いにおいて、現時点で遠藤の前に立ちふさがるのは、アルゼンチン代表MFのアレクシス・マカリステルだ。
もっとも、彼もスピードに長けたタイプではなく、何より中盤の底を務めるボランチでもない。これはブライトンに所属した昨シーズンに同ポジションで起用された際に、実力を発揮できていなかったことからも明らかである。