「生涯ゴールデンスラム」は通過点 「10年20年後には車いすテニスで億稼ぐのも当たり前かも」19歳の王者が見据える未来

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車いすテニスで「生涯ゴールデンスラム」を達成した小田凱人(C)Getty Images

 小田凱人(ときと)がまた新たな大記録を打ち立てた。

 現地時間9月6日、全米オープン車いすテニス男子シングルス決勝で、第4シードのグスタボ・フェルナンデス(アルゼンチン)を6-2、3-6、7-6(13-11)のフルセットの末に下した。小田は車いすテニス界で、男女通じて3人目となるシングルスの「生涯ゴールデンスラム」を史上最年少19歳3か月で達成した。

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 1年前のパラリンピックでの金メダルと、すでに制覇してきた全豪、全仏、ウィンブルドン、そして全米の四大大会。すべてを手にした19歳のチャンピオンは、試合後にインスタグラムを更新し、胸の内を赤裸々に語った。

「CAREER GOLDEN SLAM コートで全て自分を表現したから試合については 特に後から言う事はないです」と切り出した小田は、この1年間の経過に思いを馳せた。

 小田を取り巻く環境は大きく変わった。それまでは「僕らパラ競技のアスリートはどうしても色んな所でただ居るだけでその場の見え方を整える程度でしかありませんでした」という現実があった。

「でも俺はずっと思ってた 俺が一番かっこいいって マイナースポーツだろうが絶対エンターテイメントになるだろうって」。そう確信した後には、実際に国内では車いすテニスの試合でチケットが完売し、多くのファンがスタジアムを埋め尽くすようにもなった。その光景を見ながら、小田はアスリートとしての存在感が日本で確立されてきた手応えをつかんだという。

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