開幕「打倒巨人」のカギ握る24歳 ヤクルトの“中心選手”に「この1年でなれる」と期待――レギュラー奪取は「第一に考えている」

赤羽にはヤクルトの中心選手として期待がかかる(C)産経新聞社
ヤクルトは3月28日からの開幕カードで巨人と対戦する。チームスローガンである「捲土重来」を掲げて2025年のペナントレースに挑むが、不安材料は主力に故障者が相次いでいる点だ。
主砲の村上宗隆が上半身のコンディション不良で離脱し、左手を負傷したキャプテンの山田哲人は2軍戦に出場して調整中。中堅を守る塩見泰隆も左膝を痛めたとみられ、長期離脱の可能性があることがわかった。
そんなチーム状況の中で「救世主」として期待されているのが、今季プロ5年目となる24歳の赤羽由紘だ。今春のオープン戦ではチームトップの7打点をマーク。得点圏打率も全体でトップの「.545」と勝負強さを発揮し、開幕スタメンへ向けアピールに成功した。
投手と捕手以外の内外野すべてのポジションを守れる器用さに加え、広角に打ち分け、パンチ力のある打撃を生かし、今季は大きく飛躍の予感がする。
現役時代は巨人のユーティリティプレーヤーとして活躍した寺内崇幸内野守備走塁コーチは、赤羽について「万能という言葉が一番合う」と、赤羽のユーティリティ性を高く評価しており、その上で「今年はたくさんチャンスがあると思いますので、チームの中心となっていくような選手に、この1年でなれるんじゃないかと期待しています」と、大きな期待を寄せていた。
打撃練習では中堅から右方向、さらに引っ張ってスタンドインさせる豪快なスイングもみられ、試合の場面や相手投手の特徴によって対応できるように練習を重ねているが、赤羽は「メンタルが一番大事かなと思う。技術もそうですけど、一番は対投手で戦えるというのができたらいい」と話す。