山本由伸を支えた“影の相棒” 園田芳大通訳との絆の秘話 チャレンジ精神と覚悟が生んだ信頼関係【現地発】

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 それだけでなく、“自主練習”も続けている。パドレスのダルビッシュ有の堀江通訳、メッツ千賀滉大の藤原通訳が囲み取材で英訳する様子をメディアの映像などでチェック。微妙なニュアンスをどう訳しているのか、山本の囲み取材で英訳した自分と重ね合わせながら適宜復習を行い、日本人メジャーリーガーの通訳として着実にスキルを身につけていった。

 2年目の挑戦となった25年シーズン。会見や囲みでも互いの笑顔が増えていたのは、揺るがない信頼関係の証だろう。ペットボトルの水を持ち歩き、必要な時に渡す準備など、細かい気遣いも忘れない園田通訳。山本の登板では毎試合、メモ帳サイズのノートに1球1球の記録をつけている。また、登板日には勝負パンツをはく験担ぎも続けている。ブルージェイズとのワールドシリーズ第7戦、第6戦の先発から中0日でリリーフ登板し、山本は胴上げ投手となった。試合後、シリーズMVPの記者会見で、前日から同じ勝負パンツをはいていたという園田通訳について、改めて感謝の言葉を送った。

「プレーするのは僕ですけど、皆さんがそういった姿勢でサポートしてくださっているので、今日みたいなプレーにつながったり、今シーズンのプレーにつながったと思うので、本当に感謝しています」

 年齢としては、20年も離れた2人。互いにリスペクトしながら、絆は強くなっていった。山本にしても、園田通訳にしても、絶えない向上心とチャレンジ精神を胸に戦っている。口で言わずとも、どこか互いを理解しあえるような、そんな空気感がある。

[文:斎藤庸裕]

【著者プロフィール】

ロサンゼルス在住のスポーツライター。慶應義塾大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。プロ野球担当記者としてロッテ、巨人、楽天の3球団を取材した。退社後、単身で渡米し、17年にサンディエゴ州立大学で「スポーツMBAプログラム」の修士課程を修了してMBA取得。フリーランスの記者として2018年からMLBの取材を行う。著書に『大谷翔平語録』(宝島社)、『 大谷翔平~偉業への軌跡~【永久保存版】 歴史を動かした真の二刀流』(あさ出版)。

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