なぜ山本由伸は“史上最高額の投手”なのか ド軍同僚が証言する日本からやってきた怪腕の価値「甘く見ている連中が多すぎる」

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ワールドシリーズでは山本の言葉を刻んだTシャツを身にまとったキケ(C)Getty Images

当たり前ではない山本の「成功」

 若くして大成した山本。今でこそチームのローテーションを支えるエース級の活躍を見せているが、それが「当たり前ではない」と語るキケは、こうも続ける。

「正直言って、ドジャースのロッカールームって入ってくる側の“新参者”からしたらちょっと怖いんだよ。とくにルーキーは本当にビビると思う。そこら中にビッグネームがいるからね。俺なんか『場違いだな』って思ったぐらいにクレイジーなんだ。

 だから決して溶け込みやすいロッカールームじゃない。そこに20代半ばで入ってくる、それも全く新しい世界にね。日本での生活とは全然違うし、何よりも言語の壁がある。それを甘く見ている連中が多すぎるんだよ。言語の違いがどれだけ選手に影響を与えるかを分かってない」

 異文化に溶け込む難しさを説くキケ。それでも1年目からチームに馴染み、結果を出し続けている山本は「あいつは初日から『自分には自分のやり方がある』って感じだった。周りにどう思われようと気せず、自分に一番合ったスタイルを貫いていた」という。

 かく言うキケもMLBキャリア11年で、4球団を渡り歩いてきた。だからこそ、加入初日から我が道を歩んだ山本が際立って見えていた。

「あいつの一貫性と取り組みへのブレなさ、そして集中力は本当に凄い。ちょっとクレイジーだなと思うぐらいだ。周りでどれだけ音楽が垂れ流れていようが、俺がちょっかいをかけようが、全く効かない」

 無論、グラウンド上でのパフォーマンスにもキケは“違い”を見出している。「初めてヤマを見た時に正直、あんな小さい身体なのにウエイトトレーニングを全くやらないなんて大丈夫かって思った」と漏らすが、キャッチボールを目の当たりにした瞬間に「成功」を確信したという。

「あいつは完全に自分の形ってものを作り上げていた。何よりも圧巻だったのはキャッチボールを見た時だ。本当に信じられないぐらいに軌道が綺麗なんだ。あれは時間を割いてでも見に行かなきゃ損だよ。あれで俺は『行ける』と思ったんだ。それぐらいに価値がある。一球ごとに間を取りながら、考えて投げている。違うと思ったらフォームを修正して、やり直すんだ。しかもボールはまるでホームに投げるように軌道が一直線なんだ」

 山本を「本当に勝者。勝つことしか知らない」と褒めちぎったキケは、「あれだけの契約金を1セントも残らずに受け取るだけの価値がある」と強調。ドジャースが投手史上最高額となる12年総額3億2500万ドル(約465億円)の契約を交わした意味を訴えた。

 今年のワールドシリーズでまた一つ声価が高まった山本。日本人投手史上初のサイ・ヤング賞を手にする日もそう遠くはないのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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