【日本ラウンド総括】表彰台は視野に入った? 「最強メンバー」の醸成に膨らむ期待
振り返れば予選ラウンド第3週は石川や髙橋ら合流を果たしたメンバーの力をいかに融合させるかが焦点だった。とはいえファイナルラウンドに進むという結果を求めることが大前提でもある。その点に関して、第1週、第2週でチームに一つでも多くの勝ち星をもたらさんと奮闘した選手たちも欠かせないものだった。
セッターは大宅真樹(日本製鉄堺ブレイザーズ)と永露元稀(広島サンダーズ)が併用されながら攻撃陣を操る。守備ではリベロの小川智大(サントリー)がチームを統率した。またミドルブロッカーは佐藤駿一郎(ウルフドッグス名古屋)が205センチの体躯に詰まったポテンシャルを開放し、成長続けるエースの卵・甲斐優斗(専修大学)は試合を決定づけるサーブを幾度となく放った。
そして第2週までキャプテンマークをつけた富田将馬(大阪B)は石川が合流したのちもコートに立てば、勢いや安定感をもたらすプレーでチームに貢献。その富田は第3週、強敵ブラジルにストレート負けを喫したあと(7月18日)にも「第1週、第2週を戦ったメンバーに第3週から選手が加わることで、もっとできることがチームにはある。それができればアメリカにも勝てる」と力強い言葉を残しており、果たしてチームはアメリカを退けた。
熱狂の千葉から舞台を中国の寧波に移し、ファイナルラウンドは現地7月30日にスタートする。「もっといいチームになれる。ファイナルラウンドに行って表彰台に立つことが自分たちの目標なので」と髙橋。それまでの期間は限られるとはいえ、ここからさらに最強のメンバーを編成し、チームが醸成されていくことを考えれば、おのずと期待は膨らむばかりだ。
[文:坂口功将]
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