叡智を持つコーチ陣も驚いた“謎の球速アップ” 2度の指名漏れも経験したドラ1がCS進出の救世主となった理由【DeNA】
細部まで見直した日々の努力の積み重ねがあったからこそ――
当の竹田も「投球フォームの動きの中で、力を捉えるポイントを掴みなさいという感じでした。それにつながるトレーニング方法を提示していただきました」と恩師のシンプルなアドバイスを地道に続けた影響を告白。アドレナリン効果を推測する声もあったが「自分ではそうは思っていません」と一時的な気持ちの問題ではないと言い切る。
あくまでも「コンディションも良くなり、単純にいい感じで投げることができたので150キロも出すことができたのかなと思います」と語る25歳は、ドラスティックな変化はなかっただけに、良化の端的なポイントはわからない。だた、細部まで見直した日々の努力の積み重ねがあったからこそ、数字になって現れたことは明確な事実として残っている。
10月11日から始まるクライマックスシリーズ。巨人とのファーストステージを勝ち上がれば、ファイナルステージで自身の出番が回ってくる可能性は高い。敵地甲子園でのマウンドとなるが、「投げていたら、あんまり(野次は)聞こえないタイプですし、そこは気にせず自分のやるべきことをやれればいいです」とサラリ。「チームの勝利に貢献できるような投球をするために、今からそこに向けて身体を作っていきます」と大舞台を見据えた。
2度の指名漏れを経て掴んだドラフト1位の座。プロでも努力で手に入れた自信を武器に、遅咲きスターの煌めきは加速度的に増していく。
[取材・文/萩原孝弘]
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