中日・柳裕也のFA動向に揺れる秋――巨人調査報道の裏で問われる“エースの価値”
それでも、今の中日には柳裕也が必要だ。
万全であれば規定投球回を期待できる先発投手は、やはり確保しておきたい。若手も高橋宏斗や金丸夢斗らを擁するが、まだ育ちきっていない。投手でありながら選手会長を務め、チームをまとめ上げるキャプテンシーを含めて稀有な人材だ。周囲の選手にとって、その背中から学ぶことはとても多いのではないか。まざまざと手放すのは勿体無い。
報道によると、柳は「まずドラゴンズの話を聞いてから」とコメントを残している。右腕の満足がいく提示がなされれば、残留の可能性は十分ある。もちろん、選手の権利なので、球団としては仮に行使を決断されても誠意を見せるほかない。
状況は予断を許さないが、上位進出のためには絶対に必要な存在。来季も中日の背番号17は柳裕也が担ってもらいたい。
[文:尾張はじめ]
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