糖尿病の合併症 ―「しめじ」と「えのき」で覚える全身への影響

タグ: , 2025/11/30

合併症が怖い理由

・初期は症状が出にくい:自覚症状がないまま進行し、気づいたときには重症化している
・生活の質を大きく下げる:失明、透析、歩行困難など、日常生活に大きな制限
・命に関わることも:心筋梗塞や脳卒中は急死のリスクあり

合併症を防ぐために大切なこと

1. 定期検査
・血液・尿検査(血糖、HbA1c、腎機能)
・眼底検査(網膜症の早期発見)
・神経機能検査(感覚・振動覚評価)
・心電図・動脈硬化検査(大血管障害の早期発見)

2. 生活習慣改善
・食事療法:糖質の適正管理、野菜・タンパク質・良質な脂質のバランス
・運動療法:有酸素運動+筋トレで血糖と血流を改善
・禁煙:動脈硬化の進行を防ぐ
・体重管理:肥満は血糖コントロールを悪化させる

3. 血糖・血圧・脂質のトリプル管理
・HbA1c:目標値は7%未満(合併症予防目的)
・血圧:130/80mmHg未満
・LDLコレステロール:120mg/dL未満(合併症がある場合はさらに厳格)

まとめ ― 「しめじ」と「えのき」で覚えて予防を

・視界がかすむ
・物がゆがんで見える
・視野に黒い点や糸くずのような影(飛蚊症)が見える
・急に視力が落ちた

これらの症状がある場合は、放置せずすぐに検査を受けてください。

まとめ

糖尿病の合併症は、しめじ(神経・目・腎臓)とえのき(壊死・脳卒中・狭心症・心筋梗塞)で覚えると全体像を整理しやすくなります。
どれも進行すると元に戻せないため、症状がなくても定期検査と生活習慣改善が欠かせません。

「まだ症状がないから…」と思わず、早めにチェックして合併症を防ぎましょう。

[文:池尻大橋せらクリニック院長 世良 泰]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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池尻大橋せらクリニック院長・世良 泰(せら やすし)

慶應義塾大学医学部卒。初期研修後、市中病院にて内科、整形外科の診療や地域の運動療法指導などを行う。スポーツ医学の臨床、教育、研究を行いながら、プロスポーツや高校大学、社会人スポーツチームのチームドクターおよび競技団体の医事委員として活動。運動やスポーツ医学を通じて、老若男女多くの人々が健康で豊かな生活が送れるように、診療だけでなくスポーツ医学に関するコンサルティングや施設の医療体制整備など幅広く活動している。

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