郡拓也の加入で巨人の「捕手2.5人制」実現へ 一方でベテラン捕手の出場減少は不可避か
小林はいよいよ正念場。ここで奮起できるか(C)CoCoKARAnext
3月11日、巨人の若林晃弘と日本ハムの郡拓也の1対1の交換トレードが成立したことが両球団から発表された。セカンドとショートを守れる若林は、センターラインがなかなか固定できない日本ハムにとって魅力的な選手である。なにより、内外野どこでも守れるユーティリティプレイヤーであり、大胆な選手起用を見せる新庄剛志監督の好みの選手と言えるだろう。
一方、巨人としても郡の獲得は願ってもない補強になった。巨人の支配下登録されている捕手は小林誠司、大城卓三、岸田行倫、山瀬慎之助、喜多隆介の5選手。今回の郡加入で「捕手2・5人制」ともいわれる柔軟な選手起用が図れることもメリットだ。郡は捕手登録ながら、内野も遊撃以外は経験があり、内外野守れる超ユーティリティプレーヤーとして知られる。俊足の持ち味もあり、代走としても使えそうだ。
現在の巨人の捕手事情は、昨年侍ジャパンの一員として世界一に貢献した大城を正捕手に据え、2番手捕手、3番手捕手の座を岸田と山瀬が争う状況になっている。岸田は昨シーズンはキャリアハイとなる46試合に出場。6月30日の阪神戦では代打サヨナラホームランを打つなど、存在感を見せた。
山瀬は昨シーズン5試合の出場に留まったものの、オープン戦では大城に次いで、岸田と同じく4試合に出場しており期待感は高い。また、4打席のみではあるが、2安打放って打率.500と打撃の状態も悪くない。郡が捕手争いの新しい刺激となり、岸田や山瀬の危機感が煽られ、チーム力の底上げにつながっていきそうだ。