なぜネイマールはバロンドールを手にできなかったのか サウジで不良債権化する本人が漏らした“本音”とは――
そのキャリアでバロンドールの栄冠を手にできずにいるネイマール。(C)Getty Images
サッカー界にはさまざまな個人賞が存在する。とりわけ近年は各組織が独自の賞を設け、選手を「世界最高」と称える場面がよく見られる。
セレモニーが乱立しすぎるあまり、もはや何が「世界一」の賞なのかも分かなくなりつつある。そんなサッカー界にあって、世界最優秀選手を決める称号として今も威厳と格式を保っているのが「バロンドール」だろう。
【動画】サウジ帰還も変貌したぽっちゃり体型に批判殺到 ネイマールの近影を見る
1956年にフランスのサッカー専門誌『France Football』が創設した「金のボール」を意味する賞は、設立当初こそ欧州でプレーする選手のみが選考対象であったが、2007年から対象者が全世界に拡大。選択幅が広まったことで国際的な価値も高まり、依然として受賞者の発表時には世間の耳目を集める。
FIFAランキング男子上位100か国の記者92名の投票で決まるバロンドールは、数多くの名手たちが手にしてきた。一方で、あの煌びやかな黄金のトロフィーを手にできなかった選手がいるのも事実だ。その中の一人がネイマールだろう。
ここ10年のセレソン(ブラジル代表の意)を代表するクラッキは、サッカー界を代表するスターであり、派手な私生活とは裏腹にヨーロッパでも確かな実績を残してきた名手である。ゆえにバロンドールを受賞しても何ら不思議ではないが、意外にも最終選考の3枠にノミネートされるのも2回(2015年と2017年)しかない(いずれもリオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドという巨星に阻まれており、致し方ない面はあるが……)。
無論、当人にも選考に対する想いがないわけではない。現地時間1月16日に元ブラジル代表FWロマーリオのYouTubeチャンネル『Charla podcast』に出演したネイマールは、バロンドールに対する本音をこぼしている。
「相次ぐ怪我はかなり不運だったと思う……。もうかれこれ7年くらいは、一度に3か月から6か月も欠場するしかない怪我ばかりと戦ってきた。それが僕のチャンスを妨げてきたのは間違いない」