未完の和製大砲は、藤川阪神のV奪回に向けた“ラストピース”となるか? プロ6年目で正念場の23歳にチャンスがあるとすれば――
2軍でバットを振り続けている井上。(C)産経新聞社
藤川球児新監督率いる阪神の勢いが止まらない。7月11日の本拠地・甲子園でのヤクルト戦で連勝は「11」でストップしたものの、2位巨人とのゲーム差は8.5。独走態勢を固め、悲願のV奪回へ突き進んでいる。
【動画】虎の和製大砲・井上広大が見せた打った瞬間の確信弾をチェック
そんな阪神も8月には正念場が待ち受ける。それは夏の全国高校野球選手権開催による約1か月間のビジターでの連戦、いわゆる“死のロード”だ。敵地を転戦する間はチームの蓄積疲労も想定され、チームの底力が問われる。
そうした中で興味深いのは、ファームでアピールを続ける井上広大の好調ぶりだ。
名門・履正社高校から入団して6年目となる和製大砲は、今、“必死のパッチ”でバットを振っている。今季は前川右京らと競争に敗れ、開幕から間もなくして2軍降格。ファームでもしばらくしてスランプ状態が続いていたが、ここにきて打撃が復調。7月10日に日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎で行われた広島戦では、4番に座り、2本のホームランを含む3安打4打点と活躍。7月は打率.391、2本塁打、OPS1.377と打ちまくっている。
無論、2軍で好調のスラッガーと言っても、簡単に1軍でチャンスが舞い込むほど甘くないのが、首位を走る阪神の現状だ。
1 2






