「選手にも首脳陣にもマンネリした空気がまったくない」新庄ハム4年目の成熟 球団OB捕手が見る軌跡「新庄監督の計算」
着実にチームを作り上げてきた就任4年目の新庄剛志監督(C)Getty Images
2022、23年の2年連続リーグ最下位から、24年は2位に躍進した日本ハム。今季も現在2位に付けているが、ソフトバンクに13.5ゲーム差と離された昨季とは内容が異なる。新庄剛志監督就任から4年。その成熟ぶりを、日本ハムOB捕手であり、ソフトバンクでもプレー経験を持つ野球解説者・評論家の鶴岡慎也氏が分析した。
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今季の日本ハムは開幕から順調に白星を伸ばし、前半戦は2009年以来、球団16年ぶりの単独首位で折り返した。現在は、ソフトバンクと熾烈なV争いを繰り広げている。この展開を、鶴岡氏はどう見ているのか。
「ファイターズは去年が終わった時点で、戦力が充実しているのは、最初から分かっていたんですけど、今年は順調に勝ってきたなという印象です。投手・野手ともに大きな怪我人が出ていないのもポイントです。そのあたりのチームとして、組織としての、新庄剛志監督のマネジメントが光っています。所々で選手を休ませたりだとか、スタメンを変えたりだとか。それもあって、シーズン後半になっても、状態のいい選手が多いように感じますね。
ホークスという巨大戦力と戦っていく中で、主力に怪我人が出たり、状態を落としたりするのが一番厳しい。そこらへんのマネジメントがキャンプから始まって、1年間通してできている。ホークスと競っていけている要因じゃないかと思います」
就任4年目の新庄監督は、着実にチームを作り上げてきた。
「やはり新庄監督が1年目、2年目とすごく我慢して、色んな選手を使って、それが花開いていると思います。あとは、どの選手に対しても慢心させない。プレッシャーをかけながら。1軍と2軍の入れ替えも、絶妙なタイミングで行われています。2軍は稲葉篤紀監督がやられてますけど、1、2軍がチーム一体になっているというか。1軍だけじゃなくて、2軍も含めて、すごくマネジメントできているなと思います。2軍で調子がよかったら、すぐに1軍に上げて、すぐに使って。そこらへんは2軍にいる選手たちも、モチベーション高くできているのではないでしょうか。そこらへんのチーム全体を掌握している感じがしています。組織として、すごく機能しているなと思いますね」






