衝撃FAに繋がった“特殊事情”とは? 今永昇太がカブスとのオプション行使を拒否した背景「明らかにリスクの高い提案だった」
カブスからFAとなった今永(C)Getty Images
延長オプションの負担が「大きい」と
小さくない衝撃を集める去就報道となった。
現地時間11月4日、米スポーツ専門局『ESPN』のジェシー・ロジャース記者は自身のXで「ショウタ・イマナガが、フリーエージェントになった」と報道。カブスが今永昇太と5年目まで契約を延長するオプションを拒否し、当人側も2026年シーズンの1525万ドル(約23億4850万円)の選手オプションの行使を断ったと伝えた。
【動画】敵打者が呆然…今永昇太の「真っすぐ」奪三振をチェック
両陣営の思惑が交差した形と言えよう。
24年1月に今永とカブスが交わした4年総額5300万ドル(約80億円)の契約には双方に契約延長のオプションが付帯。球団側は2026~28年まで総額5700万ドル(約86億円)の3年契約延長のオプションを保持し、今永側は2026年の年俸1500万ドル(約23億円)の1年契約延長のオプションを持っていた。
そうした中で、「ショウタについてはポジティブなことしか出てこない」(ジェド・ホイヤー編成本部長談)と前向きに契約を見通していたカブス側だったが、今季成績も憂慮した。31歳になった25年の今永は25先発で9勝(8敗)、防御率3.73、WHIP0.99、奪三振率7.28と、15勝、防御率2.91を記録してサイ・ヤング賞候補の5傑にノミネートされた1年目から成績がダウン。5月上旬から6月下旬にかけて左ハムストリングに肉離れで負傷者リスト入りするなどコンディション面にも不安を残した。
カブスは、来年に32歳となる年齢に加え、チームのペイロールも天秤にかけ、現行契約を超える延長オプションの負担が「大きい」と判断したのだろう。実際、地元メディア『Marquee Sports Network』は「30代半ばに差し掛かっているイマナガと、3年契約を約束するのは少々気が重い」と指摘。さらに「球団側の契約オプションにはトレード拒否条項が含まれていたため、3年間で5700万ドルを投じるというアイデアは明らかにリスクの高い提案だった」と断じた。
一方で今永側も単年オプションに懸念を抱いたのは想像に難くない。近年は先発投手の契約金が高騰化しており、環境の変化というリスクはあるものの、複数年契約など条件のいい契約を手にできる可能性もある。






