球界トレンドに逆行する肉体改造 不動のレギュラーを目指す好漢・蝦名がオフに突き詰めた“打者の本質”「飛距離は勝手に出てくれたら」【DeNA】

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己の肉体を見つめ直し、今オフに徹底的に走り込んだという蝦名。その狙いとは――(C) 萩原孝弘

肉体改造の真意

 昨シーズンの後半戦、ひときわ存在感を放っていたのが、蝦名達夫だ。自己最多の115試合に出場し、1番打者として定着。キャリアハイをマークしたその活躍は、長年期待されてきた大器のついにブレイクを果たしたと予感させた。

【動画】最後は蝦名のサヨナラ適時打で決められた、巨人の終戦シーン

 プロ7年目となる今シーズン、蝦名が目指すのは「不動のレギュラー」としての完走だ。筆者は昨年に掴んだ手応えと、オフに取り組んだ肉体変革の意図、そして首脳陣が寄せる信頼の形を追った。

 昨季は、ようやくその大器の片鱗を形にした一年でもあった。シーズン後半に入って1番打者に定着し、リードオフマンとして打線を牽引した。迎えたオフは、さらなる高み、そして「不動のレギュラー」獲得を目指す中で彼はある決断を下した。

 それは身体を大きくするという球界のトレンドとは逆行する取り組みだった。

「ずっと筋トレして体重を増やせばいいという考えだったのですが、去年一年やった中で、戦い続けるためにはやっぱり絞らないといけないと思いましたね。去年も膝には負担がかかっていましたけれども、いまは負担も絶対に少なくなっていると感じています」

 思えば、蛯名にとってのプロ生活は怪我との戦いでもあった。卓越した身体能力を持ち、何度もブレイクの予感を感じさせながら、肝心なところでコンディションを崩し、戦列を離れる。そんな苦い経験の末に行き着いた答えが、「体重を落としてキレを出すということ」だった。

 このオフ、蝦名は久米島での自主トレで徹底的な走り込みを敢行した。南国の陽光の下、己の肉体と対話し、結果として体重を5キロも絞り込んだ。パワーダウンも懸念されたが、オープン戦で見せている打球の質は、その不安を即座に打ち消した。

「低い打球を打っていけば、(野手の)間も抜けていってくれると思います。フワッと上がる打球よりは、しっかりと低いライナー性を強く打てていけるようにしたいですね」

 ホームランという結果に固執するのではなく、あくまで「ハードヒット」の延長線上に安打を置く。長打への色気を抑え、中距離ヒッターとしての本質を突き詰めようとしている。

「飛距離は勝手に出てくれたら嬉しいなっていうくらいです」

 その淡々とした言葉の裏には、昨年に掴んだバッティング技術に対する確固たる自信が透けて見える。

 バッティングの感覚について本人は、「去年の感覚のままですね」と、あえてスタイルを変えていないことを強調する。しかし、その進化を誰よりも敏感に感じ取っているのが、長年多くの強打者を育て上げてきた田代富雄打撃コーチだ。「ものすごく良くなっているね。いいものを見せてくれているよ」と、愛弟子の良化に目を細める。

 田代コーチが指摘するのは、技術の根幹である「下」の使い方だ。

「下半身がしっかりしないとタイミングは取れないんだよ。上(上半身)のチェックも大事だけど、下でタイミングを取ったほうが安定するからね」

 徹底的に行った走り込み、そして体重を絞った先にあった安定感が、蝦名の打席での余裕を生み出している。

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