「全米オープンテニス 車いす部門」国枝慎吾選手、上地結衣選手ら日本勢の大会直前インタビュー
終盤戦を迎えた今年最後のグランドスラム「全米オープンテニス」。9月7日(水)深夜に開幕する車いす部門に出場する日本人選手3人にインタビューを行なった。
7月のウィンブルドンで生涯ゴールデンスラム(四大大会とパラリンピック制覇)を達成した国枝慎吾選手は、男子シングルスで3連覇と年間グランドスラムを狙う。上地結衣選手は女子シングルスで5年ぶりの優勝を目指す。16歳・小田凱人選手は男子シングルスで上位進出が期待される。3選手はダブルスにも出場する。
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国枝慎吾選手
(c)Getty Images
Q. 素晴らしいウィンブルドンの後、どのように過ごしたか。(達成感で)燃え尽きたりしなかったか?
そんなに燃え尽きなかったです。今回は。もちろんウィンブルドンの優勝をたくさん噛みしめて、達成感もありました。1週間ぐらいして、すんなりテニスを再開できたので、普段通りのルーティンで今大会臨めているかなと思います。
Q.重点的に取り組んでいることはあるか?
全体的に、という感じですかね。そこまで「これを」という部分はないです。小さな変化を加えながら、小さな変化は大きな変化を生むので、そういう意味ではビッグチェンジもあるかもしれないですね。
Q.今後のキャリアの中でどこにフォーカスしているか?
もう先は見てないです。目の前の大会をどう戦うかというところに集中しているし、日々どうやって過ごすかというところに重きを置いているかなと思います。
Q.今大会への意気込みは?
調子もすごく良いですし、自分自身のプレーを一戦ずつ発揮していけたらと思います。(身体も不安なところなく)大丈夫です!
上地結衣選手
(c)Getty Images
Q. ウィンブルドンは惜しくも(シングルス)準優勝だったが、得たものは?
今までと違ったところは、積極的に攻めに転じることができた部分だと思います。ドロップショットやスライスをうまく組み合わせてプレーができたところ、自分で納得してポイントを進められたところはこれまでの芝での試合より良かったと思います。
Q.今大会に向けて取り組んだテーマは?
芝のコートで早めに展開をする、ラリーを長くするのではなく早く攻めていくというのをやってみて、ハードコートでも有効な戦術の一つかなと思ったので、そこをもう少しハードコードなりの形でまとめるように意識をして、約1カ月練習してきました。
Q. 全米では16ドロー(出場選手が16人)になるが、違いは?
全仏で12ドローに拡大されて今回は16ドローということで、特に日本人の選手がどの国よりも多いですね。(女子は)5人出場されていて、彼女たちもグランドスラムに向けて練習を積んできたと思うので、日本人選手として一緒に頑張っていけたらなと思います。
Q.ウィンブルドン決勝でも戦った最大のライバル、デグロート選手を倒すためには?
ハードコートになるとどう機能するかわからないですが、組み合わせだと思います。スライスだったりスピンだったり、ある程度のショットは打てないショットはないと思うんですけれど、その一つ一つの組み合わせだったり駆け引きだったりが、特に彼女との戦いでは重要になってくると思います。試合を進めていく中で彼女が何を嫌がっているのか、何が有効なのかをその場その場で見極めたいと思います。