1位は西武? 中嶋オリックス、新庄ハムは? ドラフト巧者はどの球団? ベテラン記者が指名をズバリ採点【パ・リーグ編】
【楽天】80点
青山学院大・常廣羽也斗、大阪桐蔭・前田と2度の抽選に敗れ、桐蔭横浜大のサウスポー・古謝樹を1位指名。2位以下は主に高校生を指名して、将来性を重視したドラフトになりました。
「2度の抽選負けこそありましたが、古謝は実戦力に優れたサウスポー。日米大学野球に出場した大学日本代表のチームメート内でも高い評価を得ていました。開幕ローテに期待が高まります。2位の滝川二・坂井陽翔も将来のエース候補。大きく育てたいところです。3位の東海大菅生・日當直喜も未完の大器。パワーにあふれたフォークの使い手です。6位の青山学院大・中島大輔は俊足好打で一発もある。一軍に定着して欲しいですね」
【西武】95点
「1位は国学院大・武内」を公表し、3球団の競合の末、見事に引き当てました。支配下の7人中、6人が投手でしたが、高校、大学、社会人、独立リーグとバラエティーに富んだ指名です。
「武内を獲得したことで十分に高得点。2位で大商大の上田大河を確保したことも大きいでしょう。この二人は開幕一軍が期待できます。3位で横浜高のエース左腕・杉山遙希を獲れたのも大きい。松坂大輔、涌井秀章らの系譜。大きく育ってほしいものです。話題性では5位の四国IL・徳島の宮澤太成。長野県ナンバーワン進学校の長野から北海道大という異色の球歴。強いストレートとフォークは見ものです。個人的には6位の皇学館大・村田怜音に注目しています。196センチ、110キロの『ラオウ2世』。西武は大型打者の育成が上手ですからね」
【日本ハム】85点
中央大・西舘、大阪桐蔭・前田を抽選で外しましたが、東洋大のMAX158キロサウスポー・細野晴希を1位指名。2位でもアマ球界最強捕手の上武大・進藤勇也を確保するなど、ビッグネームを続々と指名しました。
「とにかく細野がモノになるかどうか。今後の興味はこれに尽きます。本来なら4、5球団が競合してもおかしくない逸材。制球難から二の足を踏む球団がありましたが、大器であることは間違いありません。信頼できるコーチに出会って欲しいと願うばかりです。進藤は1位でもおかしくない正捕手候補。3位の宮崎一樹(山梨学院大)もスタメンを張れるアスリート型の外野手。4位で右の大砲、鹿児島城西の明瀬諒介が獲れたのも大きい。悪くないドラフトだったと思います」
思えば、かつてパ・リーグを熱くしたイチロー氏は4位指名。千賀滉大に至っては育成指名でした。未来がどうなるかなんて、誰にも分かりません。金の卵たちの将来に、幸あれと祈るばかりです。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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