1位は西武？ 中嶋オリックス、新庄ハムは？ ドラフト巧者はどの球団？ ベテラン記者が指名をズバリ採点【パ・リーグ編】
武内の1位指名を公言していた西武は3球団の競合の末、見事に引き当てた(C)NorifumiNISHIO
10月26日に行われたドラフト会議。史上最多となる7度の抽選が行われるなど、クジを巡るドラマの連続に沸き上がりました。
確かにドラフトの評価は5年後、10年後にならないと分かりません。それは百も承知の上で、「現時点での」評価を、20年以上のドラフト取材歴を誇るスポーツ紙のデスクが採点してみました。ドラフト巧者はどの球団でしょうか。今回はパ・リーグ編です。
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【オリックス】95点
今季のパ・リーグ王者は現状、スケールの大きな戦力を有するだけに、来季の上積みにこだわらず、近未来的な視野で1位から4位まで高校生を確保する独自のドラフトを展開しました。
「1位の上田西・横山聖哉は将来の正ショート候補。投げても149キロと肩が強い。高校通算30発と長打力もあり、掛け値なしのスター候補生です。2位の聖カタリナ学園・河内康介は甲子園出場経験こそないですが、間違いなく大器。数年後が楽しみな右腕です。3位の享栄・東松快征は夏に評価を落としましたが、むしろこの順位で確保できたのが大きい。4位の報徳学園・堀柊那もじっくり育てれば正捕手になれる逸材。5位から7位は社会人の実力派右腕を獲得。世間が大学生投手に夢中になる中、独自路線を貫く姿勢に脱帽です」
【ロッテ】75点
ENEOS・度会隆輝、亜細亜大・草加勝、東洋大・細野晴希と3度の抽選負けはアンラッキーの一言。「外れ外れ外れ1位」の明治大・上田希由翔は強打のサードとして期待したいところです。
「ここまで外れると高得点はつけられませんが（笑）、上田はチームリーダーになれる素養を持ったバットマン。ロッテファンから人気が出そうです。2位の日本海リーグ富山・大谷輝龍はサプライズ。十分戦力になるとの評価なのでしょうが、賭けに出たといって良いでしょう。3位で霞ケ浦の木村優人を獲得できたことは大きい。早い段階で一軍に出てくると思います。制球力があり、落ちるボールがあって三振も取れるので、後ろでも面白いかもしれません」
【ソフトバンク】85点
地元・福岡出身の国学院大・武内夏暉は3球団抽選の末、外してしまいましたが、大阪桐蔭の前田悠伍を3球団競合の末に確保。2位の名城大・岩井俊介もドライチ級の速球派。3位の慶應義塾大・廣瀬隆太は「一か八か」の可能性を秘めたパワーヒッターです。
「とにかく前田を一人前に育てられるか。『育成のホークス』の威信にかけて、数年後は先発ローテを任せる投手に成長させてほしいです。岩井もホークス好みのスケールの大きな空振りの取れる投手。廣瀬が20発打ったら面白い。飛ばす力は異次元です。4位の明治大・村田賢一も秋のリーグ戦が不振に陥ってこの順位になりましたが、打者を抑える技術を持った実戦派エース。打線の援護があれば10勝しても驚きません」
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