捕手陣にケガ人が続出するなかロートベットがチームを支えた(C)Getty Images
2025年のドジャースで、記憶に残る“言葉”はいくつもある。ベン・ロートベットの一言もその一つだ。敗戦直後、仲間を守って矢面に立つことを選び、自らの責任を語った27歳の捕手。112億円の守護神を支えた姿勢は、チームの連帯感を象徴する出来事だった。
【写真】世界一の女神たち!真美子さんら“MVP夫人3ショット”を見る
シーズンも最終盤に入った9月、主力捕手ウィル・スミスの負傷離脱により、ドジャースの捕手事情は一気に緊張感を増した。そのなかで存在感を高めたのが、夏に加入したロートベットだった。
トレード期限にレイズから移籍してきたロートベットは、短期間で投手陣の信頼を獲得した。ドジャース専門メディア『Dodgers Nation』が「捕手としても頼れる存在になっている」と評したように、守備だけでなく振る舞いも評価を押し上げた。
転機となったのは、現地時間9月12日のジャイアンツ戦。延長10回裏に守護神タナー・スコットがサヨナラ満塁本塁打を浴び、痛恨の敗戦を喫した試合だ。
試合後、真っ先に“責任”に言及したのはマスクをかぶっていたロートベットだった。
「正直言って、これは本当に厳しい。責任を感じている。だって捕手としてサインを出しているのは僕だからね。あの場面を改めて見直せばわかる。あの球を打てるはずがない。本当に、誰も打てない球だ。あれは良い速球だった。
この終盤の失点には自分が責任を感じている。本当に申し訳なく思っている。でも僕たちはただ戦い続けるだけだ。タナーは素晴らしい投手だ。彼はこの状況を乗り越える。僕たちは全員、彼を支えている」