「これは不公平だ」――大谷翔平、1試合3発&10奪三振の衝撃 野球の概念を破壊した“王”の降臨【ドジャース回顧録vol.13】
飛距離469フィート(約142.9メートル)。打った瞬間にそれとわかる確信の一発に、場内はもはや歓声を超えた、悲鳴に近い衝撃に包まれた。
そして、極めつけは3番手トレバー・メギルから放った左中間席への3発目だ。159キロの剛速球を力でねじ伏せたそのスイングは、彼が打者としても、投手としても、この日誰よりも「剛」であったことを証明していた。
投手として10個の三振を奪い、打者として1試合3本塁打。この人類史上初の快挙に、百戦錬磨の米メディアも言葉を失った。
米紙『New York Post』の重鎮であるジョン・ヘイマン記者はSNSで「これは不公平だ」「オオタニは王だ」と感嘆の声を上げた。
「10奪三振を奪った投手として、ポストシーズンで3発放った初の選手になった。間違いなく史上最高の10月の活躍だ。反論はしないでくれ」
ヘイマン氏が綴ったこの言葉は、その場にいた、あるいは中継を見ていた全ての野球ファンの心の声を代弁していたといえるだろう。
この勝利でドジャースは2年連続のワールドシリーズ進出を決めた。しかし、試合後の大谷に浮かれた様子はなかった。見据えるのはただ一つ、ワールドシリーズの連覇のみ。
12月の今、改めてあの試合を見返すと、大谷翔平という存在がどれほど特別であったかを痛感させられる。2025年のクライマックスへ向け、ギアを最大まで上げた天才の姿は、今も私たちの脳裏に鮮烈に焼き付いている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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