なぜ井上中日は今季もBクラスに沈んだのか　球界OBの考察「生活を賭けてない選手が多い、生活感が匂ってこない」

　今までは広い本拠地を武器に投手力のチームともされていたが、投手陣に関しては「徹底的に低めに投げること」を含め、高めも使い、コースにもしっかり投げ分けるなど、細心の注意が求められるとした。

　その上でチームに関してはミーティングを徹底させることを求めた。

　今季もAクラスを逃がしたチームには「まともな野球をやっていたら勝てるよ」ときっぱり。

　具体的にはシチュエーションに応じてのチーム打撃の徹底や、目指す野球の考えをナインに浸透させることが大事とした。

　西武時代の清原和博氏にも状況に応じて右打ち指令が出ていたとしながら、＂野球脳＂を高めるために首脳陣も真剣になってナインと向き合う必要があるとした。

　チームにおいてはシーズン中も走塁面のミスや故障者も多かったことを踏まえ、再発防止策を徹底して求めた。

　中日の選手に関して、高木氏は取材現場に行っても礼儀正しく優しい選手が多いと感じるとした上で、課題には「生活を賭けてない選手が多い　生活感がにおってこない」と表現。

　プロの世界ではときにポジションをガツガツと奪いにいく貪欲さも必要となることで、一皮むける必要もあるとした。

　また、最近では多くの球団で昔と違い、指導者側もナインとの距離の取りかたに悩む話も伝わってくる。

　それでも高木氏は首脳陣とナインの関係性に関して「厳しいことだけがいいことではないけど、熱を持って話そうとしたら厳しいことも言ってしまうと思うんだよ」「遠慮なくいえるような環境をまず作ることだな」と、腹を割って話せるような環境作りも大事とした。

　センターラインの固定、ホットコーナーは誰が務めるかなど、課題は山積みながら、レギュラーといえる選手はまだ少ないことで今後の楽しみもあるとした高木氏。

　今季はドラ1左腕、金丸夢斗のピッチングシーンも注目を集めた。果たして今年の悔しさを来季の結果に井上監督はどう繋げていくのか。V奪回を信じて声援を送るファンのためにも、今オフの補強、秋季キャンプの内容も大事になっていきそうだ。

［文／構成：ココカラネクスト編集部］

『高木豊のプロ野球大会議in横浜』

出演者：高木豊森藤恵美梶谷隆幸大和その他ゲスト
日時：11月9日(日)開場14:00 開演14:30 終演16:00(予定)
場所：県民共済みらいホール(神奈川県横浜市) 〒231-0062 神奈川県横浜市中区桜木町１丁目１−８−２県民共済プラザビル
チケット：FANY先行抽選(9月18日~9月24日11:00まで受付中) https://ticket.fany.lol/event/detail/7454 SS席15,000円(特典付き) S席12,000円(特典付き) 一般席7,000円 ※一般発売は10月4日(土)10:00~