Q2敗退の角田裕毅に生じた「不公平」の背景 レッドブルがフェルスタッペンを優先するしかなかった“事情”とは?
エース優遇の中で、厳しいレースを求められた角田。(C)Getty Images
苛立ちを隠せないほどの悔しいQ2敗退となった。
現地時間5月24日、F1の今季第8戦となるモナコGPの公式予選がモンテカルロ市街地コースで行われ、レッドブルの角田裕毅は2回目(Q2)で敗退。25日の決勝はコース幅が狭く、追い越し困難となるモナコでは厳しい12番グリッドでのスタートが決まった。
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レース後にF1公式サイトのフラッシュインタビューに応じた角田は「最後のアタックだけでなく、Q2全体を通して何かがおかしかった」と漏らした。さらに「何が起きたのかはわかっているが、ここで言わなくてもいい」と続けた25歳がフラストレーションを爆発させた理由は、マシンのセットアップにあった。
オランダのモータースポーツ専門メディア『RacingNews365』によれば、レッドブルの重鎮で、モータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコ氏は、レース後に「エミリア・ロマーニャGPにおけるユウキのクラッシュによって、アップデートさせた2台のマシンのパーツ構造が台無しになった」と言及。その上で「マックス(・フェルスタッペン)が優先されたなかで、ユウキのマシンは以前のセットアップに戻さざるを得なかった。この短い期間では、両方のマシンに十分な部品の生産を確保することはできない」と明かした。
今季第7戦のエミリア・ロマーニャGPにおいて、角田は公式予選1回目(Q1)の開始早々に大クラッシュ。大破させてしまったマシンの復旧作業の一部には旧式の部品が代用され、フロアの主要部分でスペックの不一致が生じていたとされている。






