異例の9000万アップ! 元阪神助っ人が韓国球界で評価される理由「異国の文化を象徴することを知っている」
米日韓と渡り歩いたウィルカーソン。34歳となった彼だが、技術への評価は今も揺るぎない。(C)Getty Images
猛虎が38年ぶりの日本一に沸いた今シーズン。韓国では奇しくも“元阪神”の助っ人が成功を収めていた。アーロン・ウィルカーソンである。
現地11月19日、KBO(韓国プロ野球)のロッテ・ジャイアンツは、今年7月に契約したウィルカーソンと1年95万ドル(約1億4000万円)での再契約を締結した。
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阪神ではキャリアはわずか1年だった。ブリュワーズから鳴り物入りでやってきたウィルカーソンは、14先発で、5勝5敗、防御率4.08と成果を出せず。5月に月間MVPを受賞する出だしこそ良かったが、投手層が厚いチーム事情もあり、オフに自由契約となった。
アスレチックスとのマイナー契約で始まった今季は、シーズン半ばの7月に総額35万ドル(約5200万円)でロッテに加入。すると、13先発で79回2/3を投げて、81奪三振、WHIP1.09を記録。さらに11度のクオリティスタート(QS=6回以上で自責3以下)と抜群の安定感を発揮し、助っ人としての面目を保った。
34歳のベテランに対しては異例とも言える60万ドル(約9000万)のアップも必然だった。無論、球団内での評価も高い。韓国誌『スポーツ秋春』は、「ウィルカーソンの実力に疑いの余地はない。さらに彼は適応力にも優れており、異国の文化を象徴することを知っている。チーム内では人間性にも優れた助っ人選手だとして評価されている」と伝えている。