「パンデミックの危険性が非常に高い」F1開幕戦の開催を強行するか断念するか、決断が迫られる事態に
開幕戦の開催を強行するか、断念するか
選手と触れ合えるミックスゾーンには多くのファンが集結((C)RedBull Content Pool)
昨年10月のメキシコGPではマクラーレン、トロロッソ(現アルファアウリ)、ルノーで集団食中毒が発生し、約150人が嘔吐(おうと)や下痢の症状を訴えた。今回も1人でもパドックから新型コロナウイルスに罹患(りかん)した人間が見つかれば、かなりの数の濃厚接触者が出るのは確実だ。その場合は、そのグランプリだけでなく、次戦以降の開催にも大きな影響を及ぼし兼ねない。
オーストラリアGPは手厚いファンサービスが有名で、パドックの隣にある広場の特設ステージで選手のトークショーを行うほか、「入り待ち」のファンが選手にサインできるようパドックの入り口には専用スタンド観戦席付きのミックスゾーンが設けられている。安全に開催するには、少なくとも観客をできるだけ近づけさせない方策を取らざるを得ない。
ホンダも開幕戦への準備に余年はないが、日本から直接渡航した場合は入国拒否される可能性もあることから、英国の前線基地で働く駐在メンバーは日本を経由せずに直接現地に入るという。
スペイン・カタルーニャサーキットで2月末に行われた合同テストでも不要な感染を恐れてフェラーリやアルファタウリなどは派遣メンバーを必要最小限にとどめたほど。開幕戦の開催を強行するか、断念するか、F1は決断を迫られている。
[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]
トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)
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