浅倉カンナ「弱くなっちゃうんじゃないか・・・」、コロナ禍でのアスリートの本音、現在地とは
新型コロナウイルスの感染拡大が続き、その余波はスポーツ各界にも…。練習環境や今後の試合開催に不安を募らせるアスリートが多い。
その中で、今回は総合格闘技の浅倉カンナ選手に現在の心境やファンへの想い、そして今後の展望について語ってもらった。
浅倉は2014年、17歳でプロデビューし、デビュー戦を白星で飾ると、その後も元フライ級王者を破るなど躍進。2016年にRIZINへ出陣し、女子スーパーアトム級で人気、実力ともにトップクラスの活躍を見せている。最近では、2019年末に行われたBELLATOR JAPANでKOTCチャンピオンのジェイミー・ヒンショーにアームロックで一本勝ちを収めた。
ベルト奪取へ向け着実に勝ち進み、2020年躍進のテーマを「タイトル奪取」、「浜崎朱加」、「海外での試合」と語っていた中での未曾有のコロナ禍…。
「純情可憐タックル女子」の愛称で親しまれる浅倉に話を聞いた。
【写真】他のインタビューカット、2019年末試合写真など https://cocokara-next.com/images/?post_id=23311&no=1
スイッチが切り替わらないけどポジティブに
ー現在の練習環境について
練習は行ってはいます。ただ、(ジムで)練習行っている人の人数が少ないですし、重量級の選手が多かったりすると、なかなか難しい時もありますが、出来る限りのことは行っています。今の状況を考えると、練習ですら自粛した方が良いのかなと思うこともありますが…。
正直、格闘家として生活している身としては、これだけ試合が空くことも初めてですし、練習も十分に行えていない中で、弱くなっちゃうんじゃないか…と不安に思うことはあります。
予定されていた試合がなくなってしまった途端、気持ちも緩んでしまいましたし、この先いつ試合ができるかわからないので、スイッチが切り替わらないって言うか…。試合が出来ないからこそ強くなってやろうという気持ちはあるものの、そのための練習が出来ないので、難しい心境と言うのが正直なところ…。
自分だけじゃなくて、元々レスリングを一緒にやっていた仲間たちがオリンピックに出るような世代になって来たのですが、そう言ったオリンピックに出場予定だった選手たちは、皆そこに標準を合わせて最高の自分を創り上げてきたと思いますし、だからこそメンタル的にしんどい方も多いと思います。その方々を思うと、自分も頑張らないといけないですし、ポジティブに考えるしかないなと思います。
闘う人間として、あまり言うべきじゃない弱音とかもあるかもしれないですが、正直な話をするとこんな感じですね。