上田綺世が開花させた“9番の矜持” 現場で感じた変貌とファン・ペルシの影響

タグ: , , , 2026/1/30

上田の成長にはファン・ペルシの影響が大きいと言えるだろう(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

 フェイエノールトのチーム戦術は最終ラインでのボール回しから、機を見て前線へと縦のスルーパスを打ち込んでいく。特にサイドに位置する味方へとボールが渡ると、その選手はドリブルを多用して素早く敵陣深くに侵入し、中央へラストパスを供給する。そこにゴール前へ走り込んだ上田などが合わせる、現代サッカーにおいてオーソドックスな果断速攻のスタイルだ。

 そう、上田はまさに得点への最後の仕上げを任されている。過去に見たときは、たとえ得点を決められなくても、ポストプレーなどの動きでチームへ貢献すれば良いという雰囲気が本人とチームにあったように感じられ、それがある意味で“逃げ”にもなっていたように思う。だが、ファン・ペルシが指揮官となり、ゴールを評価される重要な役割を担うことで覚悟も定まり、今シーズンはその流れに開幕から上手く乗ったと言えるだろう。

 エースストライカーの象徴である背番号9を背負う、上田の得点への強い意識はゴール前での動きに表れている。過去の印象では激しいマークに対して、フィジカルに自信を持っているため、パワーで押し切ろうとする感が強かった。しかし、密着マークを受けながらのポストプレーはゴールを背にすることが目立ち、足を踏ん張った力技のその動きはどこか硬く、ぎこちなさを伴っているように見えた。

 翻って今は積極的な前線からの守備にはパワフルさを残しながらも、敵ディフェンダーに対抗する術はパワー一辺倒ではなく、動きにスピードとしなやかさが増して巧みになっている。なにより相手ゴールに向かってプレーすることが圧倒的に多くなっている。カメラのファインダーに大写しになったペナルティーエリア内でラストパスを待つ上田を見ると、マーカーを外すために細かく、そしてかろやかなステップを繰り返しているのが良く分かる。

 力対力を主としていたプレーから、現在の上田には指揮官ファン・ペルシーが現役時代にそうであったように、強烈なヘディングシュートが象徴する優れた身体能力に加え、ゴール前での冷静な判断力に磨きがかかっている。密集地帯において敵との距離を僅かでも、時間にして刹那でも引き離そうとする、しなやかで切れのある頭脳的な動きが、今まで以上に加わり、それがゴール量産へと結び付いていると言えるだろう。

 上田のエールディビジでの活躍は、ワールドカップイヤーを迎えた日本代表にとっても心強いものとなっている。歴代最強と目されるサムライブルーが、さらなる高みを目指すために、オランダの地で成長を遂げた上田への期待は膨らむばかりだ。

[文・写真:徳原隆元]

【関連記事】上田綺世が“クラブの象徴”に肩を並べる領域へ フェイエノールト史上7人目の快挙へ爆走するエースに最大級の賛辞「歴史を塗り替え、リストに加わる」

【関連記事】「韓国はプライドを捨てて、日本に学べ!」Jも知る元韓国代表が嘆き 日本から後れる母国サッカー界の“低レベル化”を糾弾

【関連記事】「他の国の方が強い」元蘭戦士スナイデルが衝撃発言 森保ジャパンと激突する母国代表の“敗北”を断言「もう信じてない」【北中米W杯】

関連記事

「アスリート/セレブ」新着記事

『CoCoKARAnext』編集スタッフ・ライターを募集

CoCoKARA next オンラインショッピング

PICK UP ユメロン黒川:寝姿勢改善パッド「nobiraku」 寝ている間が伸びる時間

腰が気になる方!腰まわりの予防に、試してみませんか? 寝ている間が、ととのう時間。 nobirakuはパフォーマンス向上の為の“大人のお昼寝”にも最適!

商品を見る CoCoKARAnext
オンラインショップ

おすすめコラム