不振を極める角田は、ホーナー氏の解任によって何が変わるのだろうか。(C)Getty Images
今季のF1で不振を極める名門が、業界を騒然とさせる大ナタを振るった。現地時間7月9日、レッドブルは、2005年からチームを支えてきたクリスチャン・ホーナー代表の電撃解任を発表した。
文字通りの電撃人事だった。
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今季のレッドブルは開幕から成績が振るわずに低迷。わずか2戦で今季に昇格したばかりだったリアム・ローソンを姉妹チームのレーシングブルズに降格させるとともに、角田裕毅を緊急昇格させる異例措置を取ったが、その25歳の日本人も今季のマシン『RB21』に馴染めず、極度の不振に。コンストラクターズランキングでもトップのマクラーレンから288ポイント差の4位と大きく水を空けられていた。
泥沼化するチーム状況を改善するべく、メスが入れられたのは、名物指揮官のクビ切りだった。このショッキングな決断は、世界でも波紋を呼んでいる。英モータースポーツ専門メディア『The Race』は、今回の人事を多角的に分析する記事を掲載。その中で私見を寄せたジャック・ベニオン記者は「このタイミングには驚いている。なぜ今なのか。まだまだ続きがあったはずなのに」とシーズン中に大物幹部が退陣させられる異例措置を驚嘆。「シーズン半ばの今、(マックス・)フェルスタッペン離脱の噂を受けてそれを行うのは、短期的には悪夢になりそうだ」と嘆いた。