新庄マジック再び炸裂か 注目集める再びのソフトバンク→日本ハム移籍 流出した「プロスペクト」【現役ドラフト】
吉田は移籍する日本ハムのイメージの良さを語った(C)産経新聞社
第3回現役ドラフトが9日、行われた。出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化させるための同制度に今年も多くの注目が集まった。
今季リーグ2位と躍進した日本ハムは昨年と同じチーム、人材の宝庫とされるソフトバンクから2年目捕手の吉田賢吾を獲得した。
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吉田は桐蔭横浜大から22年のドラフト6位入団。ルーキーイヤーの23年は右ひじの故障で出遅れるも2軍で32試合に出場、打率・310と結果を残した。プロ2年目となった今季は1軍では10試合に出場、プロ初安打を含む5安打、打率.192。ただファームでは79試合に出場し、打率.303、3本塁打、33打点と2軍では2年連続3割超えと本格覚醒が待たれるプロスペクトとして、ファンからも期待を集めていた。
移籍が決まった吉田は「最初は急なことでびっくりしました。気持ちの整理がついていないのは正直なところですが、どちらにしても来年勝負の年と思っていたので、そういった面ではプラスにとらえています」としながら、移籍する日本ハムに関しても「同世代の選手も多く、見ていてワクワクさせてくれるチームだと思っています。ホークスではなかなか一軍でプレーできなかった中でも、ファンの皆さんにはあたたかい声をかけてくださってとても感謝しています。2年連続で現役ドラフトの選手が活躍しているので、自分も活躍という恩返しができるよう頑張っていきたいと思いますので、新天地でも見ていていただけたら嬉しいです」と球団を通じてコメントを残した。
日本ハムにおいては昨年の現役ドラフト第2回においても、ソフトバンクから外野手の水谷瞬を獲得。プロ5シーズンにおいて1軍出場のなかったロマン砲を新庄剛志監督も粘り強く指導。交流戦では歴代最高となる打率.438を残し、MVPを獲得と存在感を示した。
またチームでも今季はシーズン序盤に「打てる捕手」田宮裕涼が台頭、ただ勝負の夏場を迎えて段々とパフォーマンスを落とし、ベテラン捕手の伏見寅威の出番が増えていった。シーズン終盤に伏見が負傷で離脱した際には「2番手捕手」の大事さがクローズアップされた経緯もある。吉田もファームでは一塁を守るなど、本職の捕手だけではない、日本ハムにおいて求められるユーティリティぶりも重宝されそうだ。
23歳とまだ若く、伸びしろ十分の若手捕手を新庄監督がどのように導いて、チームにフィットさせていくのかも注目が高まる。