引退試合でも沸かせた松井大輔 ”粋な”アシスト連発で「W杯の名シーン」を再現
またゴールだけでなく粋なアシストでもファンを魅了。前半スタートは「MATSUI FRIENDS」で先発したが39分からは「JAPAN DREAMS」で右MFとして出場。1トップには本田、左MFには大久保と何かが起こりそうなW杯南アフリカ大会のカメールン戦と同じ3トップが並んだ。すると40分、松井が右サイドからクロスを挙げると本田が左足を振り抜きネットを揺らした。W杯南アフリカ大会の本田のW杯初ゴールを彷彿させるシーンだった。
「最初、あのシーンを再現することを知らずに……。大ちゃん(松井)出てきてボールを持った時に周りが『ファー、ファー』って言っていて『どういう意味やろ』って。『ワンツーで崩した方が崩せるやろ』って思いながら2、3秒くらい時間差で気付いた(笑)。初めてのW杯で初めて決めたゴールなので一番大きい(記憶に残っている)ゴール」と本田。
また、試合終了間際には「MATSUI FRIENDS」の元レスリング日本代表の吉田沙保里がゴール前で香川にタックルをしかけてレッドカード。PKを得た「JAPAN DREAMS」は松井がキッカーに駒野友一を指名。駒野といえばW杯南アフリカ大会の決勝トーナメント1回戦・パラグアイ戦でPKを失敗し、試合後に泣き崩れて松井に支えられる姿が話題に。
「バーに当てるなよ」と松井からジェスチャーを交えてプレッシャーをかけられる中、駒野は冷静にゴール左上にボールをたたき込んだ。歓喜に沸く最高のクライマックスとなった。「最後おいしいところを持っていかせてもらいました」と駒野は笑う。
「駒ちゃんは小学校6年生から一緒にサッカーをしてきた仲間なので、そういう意味も込めて早めにPKを払拭できればいいなと思い演出させていただきました。W杯でPKを外した後、(駒野が)普通の生活ができなかった時期もあって。うまく人生を先に進めることができればいいなって思ったので」
サッカーだけでなく、試合の演出でもファンタジスタぶりを発揮した松井。歓喜あり涙ありのW杯の名場面の再現という粋なアシストで自身の引退試合に訪れたたくさんのファンを魅了し、華を添えた。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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